玉川徹氏のコメントは茶飲み話レベル
新型コロナウイルスの感染に関する民法テレビの〝報道〟は、あまりにも低劣で、国民にとってマイナスでもある。問題は、電波を使って、何の裏付けもなく、電話を使って自身の考えを一方的にまき散らす、キャスターやコメンテーターだ。
その代表格が、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」にレギュラーコメンテーターとして出演している玉川徹氏だろう。
玉川氏はテレビ朝日のワイドショーの制作の一員で、記者としての取材経験はないという。記者やアナウンサー経験がない人間がコメンテーターとして毎日、さまざまな出来事に対してコメントしているわけだ。だからこそ、一方的であり、極論であり、大局観がないというわけかもしれないが、それが単なる素人の茶飲み話のようなものであれば、視聴者こそいい迷惑だ。
例えば、3月16日の番組で、玉川氏は驚くべき発言をしている。この日、玉川氏は安倍首相が14日の記者会見でPCR検査の拡大に言及したことについて「PCR検査をしたほうがいいとか、しないほうがいいとか、そんな話は終わった話」「医療崩壊を起こさないことが一番大事」と声高に言い放ったのだ。
なぜこれが驚くべき発言なのか。16日は月曜日だったが、前週金曜日、13日の番組では「軽症者が出歩いて感染が拡大しないよう検査を増やすべき」という趣旨の発言を繰り返していたのだ。
PCR検査を限定的に実施していたことにいちゃもんをつけていたかと思えば、何の説明もなく、突然「終わった話」というわけだ。限定的なPCR検査の実施で視聴者の不安を煽り、今度は医療崩壊で視聴者の不安を煽っているだけなのだ。
ここまでいくと単なる茶飲み話では済まされない。玉川氏のこれまでの主張で、どれほどの人々にPCR検査についての誤解を生んだのだろう。
実は、12日の日本テレビの「スッキリ」で、ゲストの医師による医療崩壊に関する解説を聞いた司会の加藤浩次氏が「これまで僕は『韓国はPCR検査いっぱいやってるのに、何で日本ではできないんだ』と言ってきたが間違っていた。やればいいっていうもんじゃない」と述べて、それまでの自身の発言を修正している。
加藤氏も玉川氏も、テレビ番組に出演し、意見を述べるのだから、あらかじめ医療崩壊の可能性を知らなかったという点が情けないところだが、それでも率直に誤りを認めた加藤氏の方がまだましなのかもしれない。玉川氏はこれからも、視聴者を惑わすために毎日、コメントするのだろうか。
(terracePRESS編集部)