GSOMIA延長は、国益と安全保障を守るという日本政府の勝利

韓国政府は22日、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の継続を日本政府に通告した。韓国政府は「破棄通告の効力を停止する」とし、いつでも破棄できるという余地を残したものとされているが、実態的に失効を回避し継続されたことに違いはない。

 

安倍首相は「北朝鮮への対応のために、日韓、また日米韓の連携協力は、極めて重要だ。それは、私も繰り返し申し上げてきたこと。今回、韓国もそうした戦略的観点から判断をしたのだろうと、こう思う」と述べているが、今回の失効回避は韓国政府の判断であり、日本政府がそれによって「輸出管理の見直し」を直ちに見直すということではない。

 

ただ、韓国政府は同時に、日本政府による韓国向け輸出管理措置の見直しについて、日韓の対話が行われ、その対話が行われている間、日本の輸出管理措置見直しについての世界貿易機関(WTO)への提訴を一時停止するとしている。

 

この部分をみると、GSOMIAの問題と日本の輸出管理の見直しがリンクしているような感じを受けるが、茂木外相が「言うまでもなく、GSOMIAの問題と輸出管理の問題は全く別の問題。輸出管理については、韓国側からWTOプロセスを中断するとの通報があったことを受け、今後、関係当局間で対話がなされていくものと承知している」と述べているとおり、GSOMIAの問題と輸出管理の見直しは関連しない。

 

そもそも、韓国向け輸出管理の運用の見直しについての韓国によるWTO提訴を受けて、これまでも10月11日、11月19日の2回、二国間の協議が行われているのだ。つまり、韓国向けの輸出管理の見直しについては、これまでも対話が行われていなかったということではない。変わるとすれば、これまで韓国側が拒否してきた政策対話が行われるということだ。

 

こうした状況の中で、韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長が24日、GSOMIA延長に関連し日本の経済産業省が「非常に意図的に歪曲したり、膨らませたりして発表した」と指摘、「深い遺憾の意」を表明したというが、経産省は「今回の韓国からのWTOプロセスの中断の通報をふまえると、韓国側が輸出管理の現状の問題点について、改善に向けた意欲を示していると受け止めることができると判断している」としているだけだ。

GSOMIAと輸出管理の見直し問題をリンクさせたい韓国政府からみれば、日本の対応は不満なのだろう。

 

しかし、日本政府が今回、国益を守り、また世界やアジアの安全保障を守ったということは間違いない。その視点で見れば、安倍政権の大きな外交的勝利というべきだろう。

 

 

(terracePRESS編集部)