千葉5区に経済、国際の視点持つ自民・英利アルフィヤ氏 県議の経験訴える立憲・矢崎氏との争い
全国で5つの衆参補選が行われる中で、衆院千葉5区は、自民、国民民主、政治家女子48、立憲民主、日本維新、共産、無所属という7人の候補者が乱立した激戦区となった。
日本は現在、経済対策や国民生活の安定、少子化、ロシアによるウクライナ侵略や中国の軍事的増強などアジアを含む国際情勢など課題が山積している。メディアは「乱立だ」「激戦だ」と騒ぐが、問われるのは衆院議員となる候補者の〝質〟だ。日本の課題に対応できる見識と実行力を持った政治家が求められている。
候補者の中でも注目されているのが自民新人で公明推薦の英利(えり)アルフィヤ氏。両親は中国の新疆ウイグル自治区出身で、父親はウイグル系日本人、母親はウズベク系日本人で、ジョージタウン大学外交政策大学院修士課程を終了。日本銀行を経て国連本部で国連事務次長補付特別補佐官などを務めた経歴を持つ。
まさに今の時代の政治家にふさわしい経験を持っており、経済・金融と同時に国際政治の感覚を身につけている政治家は、現在の国会の中でもそう多くないのが実状だろう。
事実、英利氏は選挙の陣営の出陣式で「ウクライナ侵略は他人ごとではなく、力強い外交と防衛で日本の安全と平和を守り続けなければならない」などと強調。その一方、JR市川駅北口の第一声では、「全世代型社会保障の構築や大規模地震に備える防災と道路整備などに取り組む」などと訴え、内政と外交に目配りできることを証明している。
一方、立憲民主新人の矢崎堅太郎氏は千葉県議会議員4期15年の政治経歴を持つ。基本政策の一番目に「公正公平な政治」を掲げているが、これはかつての民主党が掲げた「すべての人に公正であるために。」と代わり映えがしないものだ。
矢崎氏は街頭演説で「政治家の不正は許せない。『政治とカネ』の問題、岸田政権の中間評価が大きな争点だ」などと声を張り上げている。確かに政治とカネの問題は重要だが、それだけでは国民生活を守ることはできないのが現実だ。
国民は「政治とカネ」よりも、生活が豊かになる社会、そして安全な社会の実現を望んでいる。
そのため、経済をどのような手段で活性化し、自律的な成長をどう実現するのか、緊張が高まる国際情勢の中で日本の安全保障をどう確保するのか、そうした政策課題への知見が不可欠になっている。
誰がそうした課題に対応できるのか、有権者はその視点を持って候補者に票を投じるべきだろう。
衆院千葉5区ではこのほか、国民は新人の岡野純子氏、維新は新人の岸野智康氏、共産は元衆院議員の斉藤和子氏らが立候補している。
(terracePRESS編集部)