尋常ではない立憲候補の「消費税廃止」

参院選宮城選挙区に立憲民主党の候補として出馬表明している石垣のりこ氏が消費税の廃止を主張している。石垣氏の消費税廃止論に、同じく立憲民主党の比例で出馬するおしどりマコ氏も賛成している。

立憲民主党は消費増税には反対しているが、なんと消費税を廃止しようというのだから驚きだ。共産党でさえ現段階では、税率アップに反対しているだけで、消費税そのものの廃止は主張していない。それだけに、立憲候補の主張は異常であり、尋常ではない。

 

もちろん、参院選の候補者が消費税廃止を訴えてはいけないということではない。選挙の候補者として堂々と政策として掲げるのはいいだろう。しかし、そうであれば、せめて廃止した際の税収をどう確保するのかという点を提示することが不可欠だ。

 

2018年度ベースで言えば、消費税収は約17.6兆円。19年度予算では幼保無償化の財源などするための税率アップが予定されているから、20兆円を超えることとなる。

この財源をどこから手当てするのかということを有権者に示すのが、候補者としての正しいあり方だ。

それを欠いたまま消費税廃止を訴えるのは、単なる口先、有権者へのごまかしでしかない。

 

参院宮城選挙区の石垣氏はアナウンサーだが、アナウンサーが例えば酒の席などで「消費税廃止」の持論をわめくのはいいが、候補者である限り、政策として訴える限りは、廃止後の手立てを提示しなければならないのだ。

それができなければ、参院選の候補者の主張ではなく、単なる茶のみ話でしかない。有権者をだますための方便だ。

 

驚くべきことに、こうした石垣氏の主張に、比例の公認候補となっているおしどりマコ氏も「消費税は貧しい世帯をより増やすのではと思います。ということは凍結とか5%引き下げとかみみっちいこと言わず、消費税ゼロ!石垣のりこさんに賛成です!」とツイート。これに対して石垣氏も「消費税ゼロ、同じ思いであること、とても嬉しく思います。生活が大変な市民の目線で考えたら、同じ結論に至るはず。輪を広げていけると良いです」と返信している。

 

ここで問われるのが立憲民主党だ。一方で消費税自体は容認しながら、一方で候補者に廃止を主張させているのは、やはり有権者をだますためなのだろう。なんとも政党として下劣な手法だ。

ちなみに、直接税と間接税の割合は、つまり直間比率は米国が78:22と直接税が多く、英国、ドイツ、フランスの直接税は55%前後。日本の直接税は66%程度で、ちょうど米国と欧州の中間に位置している。

 

消費税廃止を訴えるのは勝手だが、口先だけのごまかしは、あまりにも候補者としてお粗末であり、選挙のためだけという悪意さえ見え隠れする。

 

(terracePRESS編集部)