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2019.10.11

議論の優先順位もつけられない野党

「あいちトリエンナーレへの補助金全額不交付」「かんぽ報道をめぐるNHK番組の続編見送り」「関西電力の金品受領問題」。一つ一つが最近になって世間を騒がせたことだから、多くの人が関心を持っているだろう。

 

ただ、あいちトリエンナーレは補助金の不交付が問題と言っても、そもそも、従軍慰安婦を表現したとされる「平和の少女像」や、昭和天皇の写真を燃やして灰を足で踏みつける動画、「ABE」と記載された人形の開いた口にハイヒールのヒールが入っている人形などが展示されていたことが驚きで、到底、日本人の常識では理解できないものだ。補助金が不交付となっても、当然だろう。

関電幹部の金品受領も大企業の幹部としてはあるまじき行為だ。

 

いずれの問題も確かに、それぞれの主体が調査し、問題解決を図ることは当然なのだが、これらが今の日本が直面している大問題なのか、というと決してそんなことはない。

 

政治レベルでいえば憲法改正論議も進める必要があるし、全世代型社会保障の促進もそうだ。消費税引き上げ後の経済政策も注視すべき課題だし、日韓関係や北東アジアの安全保障問題も目を離せない。全世代型社会保障にも関連するが、少子高齢化への対応は日本の先行きを決定するとさえ言える。

 

これらは日本の課題の一例に過ぎないが、そうは考えない人たちもいる。それは野党の面々だ。なにしろ、今国会で「あいちトリエンナーレへの補助金全額不交付」「かんぽ報道をめぐるNHK番組の続編見送り」「関西電力の金品受領問題」を、政府を追及する3点セットと位置付けているのだ。

立憲民主党の安住国対委員長も、臨時国会の重要課題について「自民党は憲法と言っているが、憲法よりまず関電だ」との考えを示したほどだ。

 

事実、野党の統一会派「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」として代表質問にたった枝野立憲代表は、憲法改正についての直接的な言及をまったくしていないのだ。

参院選でも憲法改正が一つの争点になり、その結果、国民は改正論議を進めるべきと言う意思を示したのだ。

 

政治家として次世代の国民にも責任ある仕事をするというのなら、憲法改正の議論こそすべきなのに、それよりも「トリエンナーレ」「かんぽ報道」「関西電力」が重要だというわけだ。いずれの問題も国会で取り上げてはいけないというのではない。しかし、国の形を決めていくような重要な課題ではないのだ。野党は、議論の優先順位すらつけられないのだろうか。

 

(terracePRESS編集部)

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