国民から遊離する日本のメディア

安倍晋三首相が先ごろ、通算在職日数が憲政史上最長となった。各新聞も20日の社説で、首相の在職最長を取り上げているのだが、相変わらず国民の意思とはまったく無縁な言説を展開している。

 

安倍批判の急先鋒である朝日新聞は「『安定』より際立つ弊害」との見出しで「日本の政治史には『歴代最長政権』として、その名が残ることは間違いない。しかし、これだけの長期政権に見合う歴史的な成果は心もとなく、年を追うごとに弊害の方が際立ってきたと言わざるを得ない」と述べている。

その上で「確かにアベノミクスの下で株高が進み、企業収益や雇用の改善につながった。しかし、賃金は伸び悩み、国民が広く恩恵を実感できる状況にはなっていない。また、安定した政治基盤を生かして、少子高齢化などの難題に、正面から切り込んできたとも言い難い。長期在任で育んだ外国首脳との個人的な関係も、どれほど具体的に成果につながったのであろう」と断じている。

 

毎日新聞も同様だ。「株価は安定し大企業の収益は総じて増えたが、賃金は上昇しない。景気回復の実感は乏しく、富裕層との格差が広がっていると感じている人は多い」などと指摘している。

 

企業収益が好転し、雇用が改善したことだけは認めざるを得ないようだが、まさに安倍首相が何もやってこなかったかのような口ぶりだ。雇用の改善が家計の改善につながることすら理解してないし、あれほど報じた働き方改革を実現したことも忘れたようだ。消費税の増税分の一部で、幼保無料化を果たしたことすら口にしない。

 

社説の主張が、安倍首相の実績が「まだ足りない」「もっと頑張ってほしい」というのならまだ理解もできるが、そうではないのだ。例えば、朝日新聞は森友・加計学園問題や最近の「桜を見る会」を持ち出し「政治や行政の公平・公正に対する信頼を深く傷つけた」などと強調している。

 

もし、安倍首相の成果が乏しく、その一方で「弊害」ばかり振りまいているというのなら、ではなぜ安倍首相が現在、7年にもなる政権を維持し続けているのだろうか。

 

国民は、メディアのような机上の空論では判断しない。安倍政権が行っている政治が、自分の生活や社会にとって有益かどうかを選挙のたびに判断しているのだ。その結果が、現在の長期政権になっているのだ。その長期政権を批判することは、国民の選択を誤りと決めつけているようなものだろう。朝日新聞や毎日新聞のようなメディアは、国民の意思とはまったく遊離して、独善的な批判を展開しているに過ぎないのだ。

 

もちろん、是正すべきところがあれば、是正する必要はある。それは首相の責務なのだろう。しかし、国民が首相に対して真に望んでいることは、経済成長や防災・減災対策、社会保障の充実など、これまで支持してきた理由と同様に地に足の着いた政治の実践なのだ。

 

 

(terracePRESS編集部)