天皇制を否定する共産党と共闘できるのか
共産党の志位委員長が先ごろ、国会内で立憲民主党や国民民主党の幹部らと懇談し、共産党の政策を説明したという。野党には、次期衆院選で共産党との共闘を模索する動きもあり、志位氏は記者会見で「野党共闘を進める場合、政策的な合意を作るのは大事だ。一歩一歩の中で、政権についての合意を得られる道も開かれる」と述べている。
共産党といえば、日本を社会主義国化にしようとしている政党だ。憲法を改正し、天皇制を否定し、国民の自由を規制しようと考えている政党だ。
それがまさに露見したのが、22日に行われた「即位の礼」だ。
「即位の礼」は、天皇陛下の即位を広く披露し、その即位を内外の代表がお祝いする儀式で、200近い外国の元首・祝賀使節が参列した。テレビ中継などでも多くの国民が見守り、天皇の即位をお祝いしたのは、共産党を除けば誰もが認める事実だ。日本国民が、その儀式を温かい心持ちで見守ったのだ。
しかし共産党は違った。共産党は「一連の儀式について、憲法の原則と相いれないあり方の是正を繰り返し求めてきた。しかし、儀式内容は見直されず、憲法を厳格に守る立場から『即位礼正殿の儀』『饗宴の儀』には出席しなかった」と自ら説明している通り、憲法を守るためという理由で参加しなかったのだ。
日本国民の大多数は、現在の天皇制が憲法に抵触するなどと考えていない。ほとんどの国民が認めているにも関わらず、共産党はその天皇制のあり方を否定しているのだ。「あり方」だけではない。天皇制を事実上否定しているのと同じだ。
共産党は国民の考え方など考慮に値すらしないと思っているのだろう。いくら国民が、憲法に「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく」とあるように、「総意だ」と容認しても否定するのだ。
共産党が考える社会主義社会が成立すれば、当然のことながら国民の意向など無視され、弾圧されるのだろうが、そうした片鱗は、この即位の礼に対する対応でも明らかだろう。
さて、立憲民主党や国民民主党は、こうした政党と共闘するというのだろうか。もし、共闘を進めるということならば、立憲も、国民も天皇制を否定する共産党と同じということになるのだろう。
(TerracePRESS編集部)