terrace PRESS

CATEGORY政治

2020.09.23

「国民のために働く」菅政権の基本方針

菅政権が発足してから1週間が経過し、新政権に対する新聞などのメディア報道も落ち着きをみせてきた。この間、菅首相の人となりから政策まで多彩な報道が行われているが、菅政権がどのような方向に向かうのか、整理して国民に伝えているとは思えない。それも、メディアが事実をそのまま伝えるという姿勢に乏しいからだろう。

 

メディアは菅首相のこれまでの言動や政策、記者会見での発言などから菅政権像を伝えているが、菅政権が発足した9月16日の閣議で決定された「内閣総理大臣談話」と「基本方針」をみれば、菅政権の方向性は明確に分かる。

 

談話は、菅首相が会見でも話している通り、まず新型コロナウイルス感染症対策の重要性、安倍政権の取組の継承を表明した上で「我々が目指す社会像は『自助・共助・公助、そして絆』です。その認識の下、地方の活性化、人口減少、少子高齢化をはじめ山積する課題を克服していくことが、日本の活力につながるものと確信しています。そのため、行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに規制の改革を全力で進める『国民のために働く内閣』をつくり、国民の期待に応えてまいります」としている。

 

この談話からも分かるように菅政権のキーワードは「自助・共助・公助、そして絆」「国民のために働く内閣」だ。

 

では、このキーワードの下にどのような政治を行っていくのか。それは「基本方針」をみれば分かる。基本方針は前文で「地方の活性化、人口減少、少子高齢化をはじめ山積する課題を克服していくことが、日本の活力につながるものと確信している。そのため、行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに規制の改革を全力で進める『国民のために働く内閣』をつくり、国民の期待に応えていく」としている。

 

その上で ①新型コロナウイルス感染症への対処 ②雇用を確保し暮らしを守る ③活力ある地方を創る ④少子化に対処し安心の社会保障を構築 ⑤国益を守る外交・危機管理-の5つの柱を掲げている。

この5項目はそれぞれ、簡単な方向性が明示されている。例えば「雇用を確保し暮らしを守る」では「感染対策をしっかり講じることを前提に、観光、飲食など新型コロナウイルス感染症によってダメージを受けた方々を支援する。まずはこの危機を乗り越えた上で、新型コロナウイルス感染症によって明らかになったデジタル化などの新たな目標について、集中的な改革、必要な投資を行い、再び力強い経済成長を実現する」としている。

 

「活力ある地方を創る」は、「地方の所得を向上させ、地方の消費を活性化することは日本全体を元気にするために不可欠である。活力ある地方を創るべく、外国人観光客の誘致、農産品の輸出促進等の取組を更に進める。最低賃金の全国的な引上げを行い、観光や農業改革をはじめ、頑張る地方を全力で応援する」としている。

 

もちろんここで示されているものはあくまでも基本方針で、菅政権の政策の骨格だ。基本方針で示されている「デジタル化」にしても、すでにデジタル庁の創設など実施に向けて動き出している。そのスピード感は、これまでにないものだ。この5本柱をスピード感をもって実行することが、菅政権の役割になる。

 

(terracePRESS編集部)

この記事をシェアする

関連タグ

人気関連記事

投稿種別CATEGORY

  • 政治
    政治
  • マスコミ
    マスコミ
  • 国内
    国内
  • 社会
    社会
  • 事故・事件
    事件・事故
  • 経済
    経済
  • 動画
    動画
  • 法律
    法律
  • 教育
    教育
  • 歴史・文化
    歴史・文化
  • 国際・海外
    国際・海外
  • 特集
    特集
  • インタビュー
    インタビュー
  • その他
    その他

注目タグTAGS