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2020.11.20

尾身会長「ふんどし締め直す時期」の意味

国内の新型コロナウイルスの感染者が急増している。北海道や東京都などが独自に警戒ステージを引き上げるなど対応強化を余儀なくされている。菅首相も18日、西村経済再生担当相、田村厚労相らに「緊張感を持って感染防止策に全力で取り組むよう」指示している。感染防止に全力で取り組むことは当然だが、経済を回すことも重要だ。

 

国内の新規感染者は18日、東京、神奈川、埼玉、静岡、長野の5都県などを中心に過去最多を更新した。1日あたりの感染者数が初めて2000人を超えた。これまでの最多は今月14日の1737人で、増加傾向が鮮明になっている。ただ、これだけではどの程度の危機レベルにあるのかは一般国民には分かりにくいのも事実だ。

 

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は8月7日、感染レベルの指標としてステージ1、2、3、4の4段階の分類を策定している。各ステージの考え方は

【ステージ1】感染者の散発的発生。医療提供体制には特段の深刻な支障がない段階

【ステージ2】感染者が増えてきて、医療提供体制への負荷が蓄積する段階

【ステージ3】感染者の急増および、医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階

【ステージ4】爆発的な感染拡大および、深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階

-となっており、最も深刻な「ステージ4」は「緊急事態宣言を出す時期」とされている。

 

では、現状はどうかと言えば、分科会の尾身会長は18日の衆院厚生労働委員会で「北海道が一番典型的、東京や大阪もステージ3に近づきつつある。県によっては都市部を中心にステージ3に近づきつつある」と説明。

そのうえで「このまま行くと、国民の努力だけではコントロールするのが難しく、さらに強い対応をしないといけない事態になる可能性がある。そうならないために、感染リスクが高まる場面を避け、先の分科会の緊急提言を踏まえた対応を早急に実施することが求められていて、今がもう一度、ふんどしを締め直す時期だ」と強調している。

 

つまり現在は、国民が今一度、3密の回避と感染リスクが高まる「5つの場面」を作り出さないように緊張感を持ってほしいというのが尾身会長の考えだ。

事実、18日午前零時現在のまとめによれば重症者は全国で300人弱となっており、民放テレビの情報番組などは一方的におどろおどろしい印象を与えているが、実態はそうした情報とは異なっている。

だからこそ、現在でも感染防止と経済の両立を図る重要性は揺らいでおらず、「Go To トラベル」にしても、警戒感を持ちながらの実施が必要となっている。

 

ところで18日の衆院厚労委では、立憲民主党の長妻議員が「政府が、何か自民党の大物議員を忖度して、Go Toトラベルには触りたくないなみたいな雰囲気がすごく感じられる」などと大声を上げていたが、こうしたなんでも政局に利用したがる野党では、建設的な議論は望めない。それが日本の悲劇でもある。

 

(terracePRESS編集部)

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