国際的な約束は守るもの

自称元徴用工の請求に対す日本企業に損害賠償請求を命じた韓国最高裁判決と、その後の原告側の資産差し押さえの行方は、残念ながらまだ見通せない。

しかし、この問題は、1965年の日韓請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決済み」と謳われており、韓国が2国間の協定を順守していないことは明らかだ。日本政府はこれまで「国際法に照らして、あり得ない判断だ」などと韓国側を批判、請求権協定に基づく協議を近く韓国政府に要請する考えだ。

 

もし、2国間で決められた事柄を守らないというようなことが認められれば、外交関係は成立しない。多くの日本人は現在、韓国側のこのような行為について憤っており、この状況が是正されなければ、未来志向の正常な日韓関係の構築ということは極めて難しくなる。2国間での取り決めはそれだけ重いものだし、それを守ることによって信頼関係が維持されるのである。

 

韓国については徴用工問題以前にも、従軍慰安婦問題をめぐり日韓両国政府の日韓間の「慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」とした合意を破棄している。いずれも国際的な信義さえ守らないという、国家としてあるまじき行為だ。

 

さて、二国間の合意といえば、米軍普天間基地の辺野古への移設も同様だ。辺野古移設を巡っては、民主党政権時代に当時の鳩山首相が「最低でも県外」などとそれまでの日米両政府、沖縄県の努力を台無しにする無責任な発言をしたが、結局のところ、辺野古への移設しかないとの結論に達し2010年年5月の日米安全保障協議会(いわゆる「2+2」)で、普天間飛行場の代替の施設を「キャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域」に設置することを確認している。「2+2」は、日本側が外務相、防衛相、米側が国務長官、国防長官で構成している。

 

それ以降も、2012年4月、13年10月、15年4月の「2+2」や、17年2月にトランプ政権下で初めて行われた日米首脳会談での共同声明でも、普天間飛行場の代替施設を辺野古のキャンプ・シュワブと隣接する水域に建設することが、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策であることを確認している。

 

自称元徴用工は日韓請求権協定という二国間で締結された協定に反するか否かだが、普天間飛行場の辺野古への移設も、日米両政府が合意しているものだ。2国間の合意という点では変わりはない。

 

多くの日本人は元自称徴用工問題、慰安婦問題で韓国の行動について「国際的な取り決めは守るべき」と考えているが、では、普天間飛行場の移設問題はどうだろう。

 

多くの日本人が韓国に2国間の約束は果たすべきと考えているように、普天間移設の約束も守らなければならない。そして、その約束を守ってこそ、世界一危険な飛行場といわれる普天間飛行場の返還が実現するのである。