驚くべき参院選・福島県選挙区の野党候補

7月に予定されている参院選の福島選挙区(改選数1)で、県会議員の水野さち子氏が、国民民主、立憲民主、社民各党の県連と無所属議員、連合福島でつくる「5者協議会」の統一候補として出馬要請に応じ、無所属新人で立候補するという。共産党は新人の擁立を決めているが、今後、野党候補の1本化に向けて調整が進むという。

 

水野氏は出馬表明の記者会見で「県民目線を大事に、本県の身近な課題を国政の場にぶつけていきたい」と述べたというが、福島県の有権者は「この人で参議員が務まるのか?」と思っていることだろう。

 

それというのも水野氏には県議としての実績はほとんどない。それも当り前だ。

水野氏は6年間の保育士として勤めた後、フリーのアナウンサーとして転身。エフエム会津パーソナリティーとなった後、2012年に福島県議となった。

 

政治とは距離を置いていたのだろうが、なにしろ政策など持っていないに等しいのだ。試しに水野氏のホームページをみると、「元気な福島のための4つの公約」と謳っているものの、書いてあるのは「マニフェスト1 日本一の子育て環境づくり」「マニフェスト2 安全安心な活力ある新たな福島県」「マニフェスト3 強い農林水産業の再生と観光による交流人口の増大」「マニフェスト4 高齢者と障がい者の安心サービスの充実」とある。

そして、これらはただの見出しで、それぞれに具体的な政策がもっと書かれているのかと思えば、驚くことにこれだけだ。これなら中学生でも主張できるだろう。

 

これだけではない。県議としての活動もそうだ。水野氏はその〝マニフェスト〟で「強い農林水産業の再生と観光による交流人口の増大」を謡っているだけに、県議会では農林水産委員会に属していた。

ちなみに、2018年12月13日に開かれた農林水産委員会での発言はたった3回だけ。

同年9月27日に開かれた委員会では、県有施設のブロック塀を木製フェンス化にする事業に関し「振り返ると昔は木の塀があり、多分耐久性や見ばえといったことからブロック塀に変わったと思う。そういったものも考え、なおかつ安全性を確保しながらブロックから木製にするということは、ただの木製ではなく、何か加工されたものなのか」などと、所管課に聞けばすぐ分かるようなことを議会で質問しているのだ。

 

また、このフェンスに続く質問は県オリジナル水稲品種についてだったのだが、なんと「資料はもらったが、やはり生の声でもう一度このよさを説明願う」と恥ずかしげもなく言ったのだ。あまりにもレベルの低い議会活動ではないか。

現在の知事は共産党を除く国政レベルの与野党が支援しており、そういう意味では水野氏も県政与党の一員なのだろうが、それにしても〝県政を質す〟という姿勢は、どこからも見えないのだ。

 

共産党も今後、水野氏の野党候補一本化の調整に入るのだろうが、老婆心ながら、水野氏を支援することになれば、県議会で活発に活動している共産党県議に顔向けすらできないのではないか。

 

(terracePRESS編集部)