誤った情報出し続けるテレビ
日本には2つのグループがある。新型コロナウイルス感染症の政府の対応について、評価する人々と、批判を続ける人々だ。
もちろん、社会には現在の政府の対応を評価しない人もいるだろう。しかし、問題なのは「批判ありき」でメディアが、支離滅裂な情報を垂れ流していることだ。
毎日新聞の世論調査によると、新型コロナウイルスの爆発的感染を阻止するため安倍首相が緊急事態宣言を発令したことを「評価する」との回答が72%を占め、「評価しない」は20%だったという。
さらに、緊急事態宣言の対象地域については「もっと広げるべきだ」が58%、「妥当だ」が34%、「もっと限定すべきだ」は2%だったという。
国民の7割は緊急事態宣言の適切だったと考えている上、対象地域をさらに広げてほしいと思っている人も多い。それは国民が新型コロナウイルスの危険性を正しく認識し、一刻も早い感染拡大阻止を願っているからだろう。
事実、東京では人がめっきり減り、多くの都民や隣接県の県民が、感染拡大阻止のため協力していることを裏付けている。
しかし、こうした状況から全く遊離し、ただ国民の不安をあおり、政府の対策をただ批判すればいいという民放テレビもまだまだ多い。
経済対策では、民放テレビなどでは例えば一律10万円の支給を主張するコメンテーターや識者などが多い。首相が打ち出したマスクの配布に関連して、マスクを郵送するのと同様、政府小切手を郵送すれば、すぐ手元に届くとの主張もある。
テレビのコメンテーターなどは、背景も分からずにただ主張するだけだから、誤った情報もそのまま電波に乗り、それを信頼してしまう国民もいる。
安倍首相が提起したマスクの配布は、日本郵政のサービスを利用して全世帯に〝ポスティング〟するものだ。住所を基に郵送するのではなく、個々の家のポストに入れていくシステムで、いわばポストに入るチラシと同じだ。この方式であれば、時間を掛けずに配布することが可能なのだ。
しかし、郵送ではないため、現金はもちろん、政府小切手も入れることはできない。
そんな基本的な事実さえ知らずに発言するコメンテーターもいるのだ。
政府と東京都の隔たりが表面化していることを伝えた9日のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」では、コメンテーターの玉川徹氏が「ただでさえ遅い、緊急事態宣言が」と発言したが、玉川氏のような何も責任がないコメンテーターは、ただ政府批判するだけ。政治ジャーナリストの田崎史郎氏が「玉川さんほど短絡的にこれでバッといけるものじゃない」と述べた一幕もあった。
さまざまな視点を持ち合わせないコメンテーターや識者、それをそのまま放送するテレビ局が、国民に誤った情報を出し続けている。
(terracePRESS編集部)