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2021.02.24

国民運動目指す「二地域居住」

新型コロナウイルス感染症の拡大で地方圏での居住に関心を持つ人が増え、東京一極集中の潮目にも変化が出てきた。そうした中、「二地域居住」も改めて注目され、自治体などが参加し、普及、促進を目指す「全国二地域居住等促進協議会」も設立される。都市で生活しながら地方での暮らしも実現するライフスタイルの確立は、日本社会を変えることにもなる。

 

二地域居住は、都市住民が、都市と農山漁村など地方部に同時に生活拠点を持つことで、ゆとりのある生活を送ることとされている。

新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークやリモートワークが行われたが、在宅だけでなく、地方の生活拠点でも仕事ができれば、仕事をしながら休日は趣味などを楽しむことも可能となるとされている。

 

こうした二地域居住を推進するため3月9日に設立されるのが「全国二地域居住等促進協議会」で、二地域居住の推進のための施策や事例などの情報交換や情報発信、課題の整理や対応策の検討などを行う。

会長は長野県の阿部知事が務め、36道府県と565市町村が正会員となり、移住等支援機関や不動産関係団体、交通関係団体などが協力会員として参加する見込みだ。

 

ところで、二地域居住は団塊世代が一斉に退職時期を迎える前の2005年に国土交通省の研究会が提唱したものとされている。決して新型コロナの感染拡大に伴って提唱されたものではなく、いわば〝古くて新しい問題〟だ。

つまり、二地域居住という考え方や、それを実現させるための政策支援もあったが、現実を見ればほとんど定着していないのが実情だ。これまでは、二地域居住という考え方が、都市住民に〝刺さっていない〟のだ。

 

二地域で居住することになれば、それぞれの地域で住居を持つ必要があり、それがたとえ賃貸でも一定程度の資金が必要となる。そもそも旅行とは異なり「居住」となれば、とたんにハードルは高くなる。

旅行であれば、それが長期であったとしても、その地が好みに合わなければ、次回の旅行では別の地を選べばいい。しかし「居住」となれば、一つの場所に住居を購入したり、賃貸の長期契約を結んだりしなければならない。

仮に都市住民が「地方に長期滞在したい」と思っても、それが一つの地域に決めることには即座に結びつかないのではないか。

 

自治体からみれば移住者を獲得するため、その前段階としての二地域居住に期待するのだろう。しかし、都市住民からすれば、二地域居住の前段階として民泊施設をマンスリーのような形で借りながら一定程度の期間をその地域で暮らすような仕組みも必要なのかもしれない。

 

いずれにしても、二地域居住は農山漁村で多様なライフスタイルを実現することが可能となる。それは新しい価値観といえるものだ。二地域居住を促進するには国民運動が必要なことは間違いないが、それは新しい価値観を普及させることなのだろう。

 

(terracePRESS編集部)

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