2019年GDPは8年連続成長

内閣府が先ごろ発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比1.6%減だった。台風19号の被害や消費税の増税が影響したとされている。

 

1.6%減というこのペースが仮に1年間続くと仮定した場合の年率換算はマイナス6.3%となる。一部メディアもこの年率6.3%減を見出しにとって報じている。あたかも日本経済が奈落の底へ転落していくような印象さえ与えている。

 

確かに項目別でみると、個人消費が前期比2.9%減で5四半期ぶりのマイナスとなった。台風19号の被害の影響のほか、増税に伴う駆け込み消費の反動減で自動車や化粧品の販売が低迷したことなどが原因だ。

設備投資も3.7%減で3四半期ぶりのマイナス。住宅投資も2.7%減で2四半期ぶりのマイナスとなった。

 

こうした結果から年率換算で言えばマイナス6.3%となったわけだが、懸念されるのはメディアが年率換算に焦点を当てて報じたことで消費マインドや設備投資の意欲が失われることだ。景気は消費者の心理が大きく作用するため、それだけでも日本経済にマイナスになる。

 

メディアは大きくは扱わないが、内閣府は同時に2019年の暦年のGDP成長率を公表している。暦年で見ればGDPは実質が0.7%増、名目では1.3%増となっており、実質、名目ともに8年連続のプラス成長となっている。

2019年度の第3四半期である10~12月期が大きく落ち込んだにしても、暦年で見ればプラス成長を達成しているのだ。

 

だからこそ、1~3月の第4四半期が重要になり、さらにそれをどう2020年度につなげていくのかということが問われることになる。

 

すでに大型経済対策を盛り込んだ約3兆1000億円の19年度補正予算は成立している。そしてこの補正予算を2020年度につなげるために、20年度政府予算の早期成立が必要となる。まさにそれが国民生活を左右することになる。

ましてや新型肺炎による消費の落ち込みは避けられない状況になっているのだ。

 

そう考えると、国会で「桜を見る会」ばかりを取り上げる立憲民主党や共産党など野党の姿勢は反国民的と言わざるを得ない。

 

安倍首相は衆院予算委員会で、新型肺炎などの影響について「経済に与える影響についてしっかりと見極めていく」「経済財政運営に万全を期したい」と語っているが、そうした議論こそが必要だ。

 

(terracePRESS編集部)