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2020.06.02

驚くべき朝日の一面トップ記事

政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が5月29日に、「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」をまとめた。

同日の専門家会議は緊急事態宣言が全面的に解除されて初めての開催で、提言ではこれまでの感染状況、医療体制の評価や新規感染者数、死亡者数のこれまでの推移に関する評価を実施。

その上で、感染症対策が長丁場になるとの見通しを示したうえで、国民に新しい生活様式の実践を求めたほか、国や自治体に感染者の急増に対応できるよう、検査体制の強化や人員確保など求めるものとなっている。

 

緊急事態宣言が全面解除され、今後日本がどのように新型コロナに向き合うのか、国や自治体、事業者、一般市民がそれぞれの立場でどのような対応をすべきか模索している中で、専門家会議が今後の対応の方向性を示した、国民などの関心に応えるという点で的確な判断だ。

 

当然のことながらメディアも、読者のそうした関心ごとに応えるための記事を掲載する責務がある。

読売新聞が30日付け朝刊の1面左肩で「『第2波』へ備え提言 専門家会議 検査や人員確保」という見出しで記事を掲載しているのも、読者の関心に沿ったものだ。

 

しかし、朝日新聞は30日付け朝刊の1面トップはまったく異なる見出しの記事となっている。その見出しが何かというと「感染ピーク 緊急事態宣言前 専門家会議『抑制には貢献』」というものだ。

確かに提言でも「新規感染の『感染時期』のピークについては、4 月1日頃であったと考えられており、4月1日頃までには実効再生産数が1を下回ったことが確認されている」と述べている。

その理由としては、リスクの高い繁華街などでの休業要請や営業自粛が都市部で早くから実施されていた効果や、一般市民の行動変容などによりクラスター発生予防効果などがあったと考えられるという。記事の指摘のように、結果をみれば、ピークが宣言前だったことは事実だろう。

 

それは事実としても、朝日はさらに記事中で「4月7日に最初に出され、その後対策が全国に広がった緊急事態宣言については、人々の接触頻度が低いまま保たれ、移動も抑えられたため、地方への感染拡大に歯止めがかけられた、とした」と指摘し、あたかも宣言の効果が、地方への感染拡大の抑制といった限定的なものであったかのような印象を与えているのだ。

そのうえで、記事では「会議のメンバーからは『結果的に宣言のタイミングは遅かった』との声もある」などと書き、宣言が遅かったかことを印象付けているのだ。

 

しかし、実際の提言では、「緊急事態宣言後は、実効再生産数が再反転せず、宣言期間中を通じて1を十分に下回りつつずっと低位で維持された。国民のほとんどが感受性を有する現状(感染する可能性がある現状)においては、実効再生産数は接触頻度に比例すると考えられ、緊急事態宣言下で1未満を維持できたのは接触頻度が低い状態を維持できたことを意味している。なお、東京のデータ分析では緊急 事態宣言後に実効再生産数が減少したことが示唆されている」と述べ、東京の感染拡大にも効果的であったことにも言及している。

 

そもそも、専門家会議が示した感染のピークは、報告日ベースの新規感染者数のピークが4月10日頃だったから、感染のピークは潜伏期間から逆算すると4月1日頃と事後的な結論でしかない。もし宣言がもっと遅かったら、感染のピークもあと倒しになった可能性もあるのだ。

 

いずれにしても、この専門家会議の提言をめぐる報道は、読売新聞は専門家会議がまとめた今後の対策についての記事となっているのだが、朝日新聞は提言を基に政府の対応を批判するための記事となっている。

この朝日の記事から分かることは、そこまでして朝日新聞は政府批判をしたいのだ、ということだけしかない。

 

 

(terracePRESS編集部)

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