天皇制を認めない共産党

テレビや新聞を見ると最近、「平成最後の〇〇」というフレーズが目に付く。もちろん、天皇陛下が来年4月30日に退位され、皇太子さまが翌5月1日に即位するためだ。だから、今年の5月からは、すべてのものが「平成最後」ということになる。テレビなどでは、一部の若者の暴走などで先ごろ大きな話題となったハロウィンでさえも「平成最後のハロウィン」などと称していた。

国民も、そうしたメディアの情報に触れるにつけ「平成が終わる」、「元号が来年変わる」という感慨をもつことになる。

 

メディアがこうも「平成最後」にこだわり、国民もそれに対して何も違和感を持たないのは、天皇制が国民に浸透している証拠だろう。ハロウィンで騒いだ若者であっても、来年にご退位されることは理解している。ほとんどの国民が、天皇制がある日本という国を肯定しているのだ。

 

このような日本の中で、一部の勢力だけが、天皇制を否定的にみている。それが共産党だ。口では「憲法に規定されている天皇制は守る」と言っているが、実際のところは天皇制を否定していると考えても間違いないだろう。

 

共産党は確かに、綱領で「現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」と規定している。だから「天皇制も守る」というが、本心は全く別のところにあるのだ。

 

事実、綱領の別のところでは「天皇条項については、『国政に関する権能を有しない』などの制限規定の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱を是正する。党は、一人の個人が世襲で『国民統合』の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、国民主権の原則の首尾一貫した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ。天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである」と謳っている。

 

つまり、天皇制は認めないが、現行憲法で規定されているため、その範囲内で容認する、というわけだ。

しかし、実際は「党は、一人の個人が世襲で『国民統合』の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく」と明示しているのを見れば分かるように、共産党は天皇制を認めていないのだ。

 

メディアのインタビューで、ある共産党議員が「『共産党は天皇制を認めていないから(国会の)開会式に出ないんでしょ』といわれることがあった。天皇制を認めていないから出ないというのではない。天皇制については、われわれは憲法の規定通り認めるという立場できている」と説明しているが、これは本心ではない。

 

共産党は天皇制を認めない政党と考えるのが現実的で、天皇制を認めるという主張は「国民をだましている」というほかはない。