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2022.02.07

憲法議論しない立憲、共産の価値

国会での「憲法改正の議論」が進まない。「憲法改正」が進まないのではなく、「議論」が進まないのだ。立憲民主党や共産党が憲法審査会の開催に反対し、議論に応じないためだ。政党は国会で法案を審議したり、政策などを議論したりするのが〝仕事〟のはずだが、それさえも放棄するのであれば、もはや政党ではない。

 

「四の五の理由にならない理由を述べるのではなく、議論することが大事だ。変な反対をするから分断が生まれる」(玉木・国民民主党代表)。

 

「憲法審を妨害しているのは立憲民主党と共産党だけだ」(馬場・維新共同代表)。

 

「各党それぞれの考えが出てくるのは当然だが、とにかく反対、反対という方々は、なんの反対かよくわかんない」(麻生・自民党副総裁)。

 

憲法議論に反対する立憲民主、共産両党には、他の与野党から相次いで批判する声が出ている。

 

そもそも立憲が憲法審査会の開催に反対したのは、2022年度予算を審議している予算委員会が開催されている時は憲法審査会を開くべきではないという理由からだ。衆院憲法審の野党筆頭幹事である立憲の奥野総一郎氏は「新型コロナウイルス禍ではコロナ対策を予算委員会で議論すべきだ。憲法についても予算委の場で論ずればよい」と語っているという。

新型コロナ対策を優先させる必要があるから憲法審を開くべきではないといいながら、コロナ対策や22年度予算を審議する予算委で憲法を論ずるという論理矛盾など無視してまで、憲法審の開催に反対したのだ。

 

憲法改正は立法府の国会が発議するもので、行政府としての政府は関与しない。憲法審査会はその議論をし、改正を発議するための場だから、予算委で議論をするというのは正常な形ではない。

国民民主党の玉木代表が「理由にならない理由を述べるのではなく」と批判しているのは、立憲民主党がまさに反対のために反対する姿勢しかみせていないからだ。

 

日本を取り巻く内外の状況は日々変化している。新型コロナでは、日本の行政府のデジタル化の遅れなどさまざまな課題が浮き彫りになったが、緊急事態での私権制限など憲法上の課題も明らかになった。

 

予算委でコロナ対策、予算案審議をすることはもちろん重要で、遅滞なく進めなければならない。しかし、それと同時に憲法上の課題を議論することも重要だ。それを行うのが政党の責務というものだろう。

 

現在の憲法改正論議では、緊急事態条項として危機の際に立法府の機能をどう維持するかということが1つの論点となっている。確かに現在、新型コロナは拡大しているが、行政機能や立法機能が滞るような緊急事態とはなっておらず、そういう意味では平時といえる。

 

しかし、その平時であっても憲法改正論議という重要な政治課題に対し、立法府は機能していない。機能不全に陥らせている元凶が立憲民主党と共産党だ。

 

(terracePRESS編集部)

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