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立憲とともに〝惨敗〟した朝日新聞

今回の衆院選では、「政権選択選挙」を前面に打ち出した立憲民主党が、〝惨敗〟したが、惨敗したのは立憲だけはない。これまでの自民党政権を批判し、実質的に野党政権の誕生を後押しした朝日新聞など一部メディアも惨敗、有権者にノーを突きつけられたのだ。

 

衆院選が公示された10月19日の朝刊で、朝日新聞は「衆院選きょう公示 『1強』が生んだ弊害正す時」との社説を掲げた。社説では「安倍・菅両政権の9年近く、『1強』といわれた巨大与党体制がもたらした弊害をただし、将来の展望を示せるのはどこか。12日間の選挙戦を経て、有権者の審判が下される」と強調していた。

 

朝日新聞は今回の選挙を「安倍・菅両政権」への審判と位置づけているが、そもそも選挙は、各政党が示した公約や政策を判断して、投票するものだ。それがなぜ「安倍・菅両政権」への審判が下されるのか、一言の説明もない。

もし安倍・菅両政権への審判を下すとしても、その結果が岸田政権を左右するのが正しいのか否か、国民に示すべきだったのだ。

 

さらには「巨大与党体制がもたらした弊害」と指摘しているが、安倍・菅政権時代の体制を有権者が判断するにせよ、「弊害」かどうかを判断するのは朝日新聞ではなく有権者のはずだ。

 

それが傲慢にも「弊害」などと強調し、「12日間の選挙戦を経て、有権者の審判が下される」と、自民党惨敗に向けた期待感を隠せないでいたのだ。

 

東京新聞もそうだ。同じ19日付け朝刊の社説「衆院選きょう公示 政権継続の是非を問う」と題した社説は、「就任直後の岸田文雄首相(自民党総裁)率いる『自公』政権を継続させるのか、立憲民主党など現在の野党勢力に政権を託すのか。政権継続の是非を問う選挙となる」と指摘。

 

その上で「自民党内での『疑似政権交代』では政治の転換が難しければ、やはり政権交代が必要だろう」と、正面から政権交代の必要性を説いていたのだ。

 

このように朝日や東京新聞は政権選択を実現したかったのだろう。朝日新聞はそのくやしさを隠せないでいる。選挙結果が判明した11月1日付け朝刊の社説「岸田政権、継続へ 真価問われる『丁寧な政治』」で、「派閥の領袖や閣僚経験者が小選挙区で相次いで落選するなど、不人気の菅首相を直前に交代させ、新しい顔で臨んだにしては、国民の期待を糾合することはできなかった。就任したばかりの首相に実績は乏しく、『分配重視』や『新しい資本主義』などの理念も具体性を欠き、有権者は評価し切れなかったのではないか」と、まるで自民党が大敗したかのような書きぶりだ。

 

立憲民主党もそうだが、朝日新聞はたぶん現実社会が見えていない、現実社会で生息していないのだろう。すべてを都合のいいように解釈し、独善的な主張をするという点で根っこは同じなのだ。

 

(terracePRESS編集部)

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