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2019.02.05

見えた枝野氏の正体

立憲民主党の枝野幸男代表が先日、那覇市での集会で米軍普天間飛行場の辺野古移設について「私が官房長官のときも、実は水面下で何度か辺野古以外の解決策がないかということを若干やった」と述べたという。

民主党政権時代には鳩山首相が「最低でも県外」と主張し、結局、候補地を見つけられずに辺野古移設に舞い戻るなどして、沖縄県を大混乱に陥れたことは知られているが、その後の菅政権時代にも辺野古以外の普天間移設先を模索したことを示唆したわけだ。

 

枝野氏は集会後に記者団から発言の趣旨を問われ「それは馬毛島の話だ」と述べ、米軍空母艦載機離着陸訓練の移転候補地である馬毛島に関するものだったと説明したという。

鳩山政権時代から「馬毛島」は政権内で候補地としているのではないのかなどの憶測が出ていたから、枝野氏が明らかにしたように菅政権でも検討したのだろう。

 

それはそうと、枝野氏は同時に、辺野古移設に反対する考えを重ねて強調し、立憲民主党が政権を獲得すれば米政府と交渉する意向も示したという。その上で「私が首相でも確実に短期間で米国の意見を変えさせるというつもりはない。ものすごく時間がかかるし、エネルギーがかかるかもしれない」と述べたとされる。

 

もし立憲民主党が政権を取れば、辺野古移設の中止に向けて米政府と交渉するつもりだが、その交渉は「ものすごく時間がかかる」というのだ。

 

それは当然だ。普天間飛行場の辺野古移設は日米両政府が長年検討してきたもので、それを白紙にするには、枝野氏が断言するように「ものすごく時間がかかる」ことは間違いない。そもそも、米政府が合意の反故を認めるかどうかも不明だ。

 

それが分かっていながら、枝野氏は辺野古移設には反対だと主張している。しかし、それを言う枝野氏の脳裏には、一刻も早く普天間飛行場の周辺住民の安全性を確保するという考えはないようだ。

 

もしあるのなら「政権を獲得したら辺野古移設の中止に向けて米政府と交渉するが、それは時間がかかる」などとは言えないはずだ。辺野古移設反対だけを唱えるのであれば、それは政治家ではない。

 

枝野氏は結局、現在の辺野古移設に反対する人たちと同様、普天間基地の危険性除去の重要性には目もくれず、普天間移設を反対することを目的とした反対を声高に叫んでいるだけなのだろう。

(terracePRESS編集部)

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