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2022.04.12

感染再拡大の恐れに一層の努力が必要

新型コロナウイルス感染症は、オミクロン株の別系統で感染力が強い「BA.2」への置き換わりが進み、感染が急拡大する可能性が出ている。特に、沖縄で新規感染者が増加傾向になるなど、国内感染者の減少に不透明感も出ている。しかし、再拡大に転じても飲食店の営業時間短縮などを避け、経済との両立を図ることができるよう国民がさらに努力することも必要だ。

 

政府のコロナ対策分科会の尾身会長は8日の記者会見で、「BA.2が出てきて、感染が急上昇する可能性がある」と指摘。「この時期はやはり大事で、メリハリのついたいくつかの対策をすることで、なるべく急激にいかないようにできれば」などと語った。

 

尾身氏によれば、アジア諸国などでも社会経済活動を再開した結果、感染の再拡大や入院者数の増加があり、国内では10~20代の新規感染者が増加、飲食をきっかけに感染する割合が再び増加しているという。

 

事実、沖縄県では感染者が増加しており、4月7日時点の直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は534.73人と2位の東京より160人以上多くなっている。

 

沖縄県から「まん延防止等重点措置」の適用要請があった場合の対応を問われた松野官房長官は、「保健医療体制をしっかりと稼働させることを基本に、感染状況や医療の状況を注視し、適切に対応する」と述べており、即座に要請に応じるかどうかの判断は避けた。

 

すでに世界的には新型コロナと経済を両立させる方向に踏み切っている国も多く、日本も、経済への悪影響を避けるために、新規感染者の増加だけで「まん延防止等重点措置」を適用すべきではないだろう。

 

実際、新型コロナウイルス感染症対策分科会でも、再拡大時の行動制限について賛否両論が出ており、尾身茂会長は「経済を回そうという一定の合意は得られたが、制限についてはさまざまな意見が出た」と話している。

 

新型コロナ対策で必要なことはマスク着用や大人数、長時間の飲み会を避けるなど国民が日常的に行うことで、さらにそれを徹底するかどうかだ。そして最も重要なことが3回目のワクチン接種だ。

 

3回目の接種を完了した人は4月8日現在で44.3%だ。2回接種した人は79.6%だから、まだ接種していない人が多数いる。65歳以上の高齢者の3回目接種率は84.3%に達しているから、いかに若者、中年の人たちが接種していないかということだ。東京の自衛隊大規模接種会場でも3回目の予約が殺到しているというような状況からはほど遠いのが実状だ。

 

コロナの悪影響は国民の生活におよぶ。尾身氏は感染対策について「実は特に目新しいことはないです。はっきり言って」と話し、「BA.2」であっても通常の感染予防の重要性を訴えた。結局、新型コロナの再拡大を抑制するのは、政府の対応はもちろんだが、国民の努力にかかっている。

 

(terracePRESS編集部)

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