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2022.05.25

全世代型社会保障で安心できる社会に

政府は現在、岸田政権の看板である「成長と分配の好循環」を実現するため、給付と負担のバランスを確保しながら、若者から高齢者まで全ての世代で安心できる「全世代型社会保障」の構築を進めている。日本は今後、若年者が急速に減少するという危機に直面するが、経済成長しながら適切な分配ができる新しい社会の構築が不可欠だ。

 

政府は先ごろ「全世代型社会保障構築会議」と「全世代型社会保障構築本部」を開催し、全世代型社会保障構築会議の議論の中間整理をとりまとめた。

 

日本は現在、生産年齢人口の減少に直面する一方で、働き方やライフスタイルの多様化が進んでいる。そうした中で少子化を乗り越え、持続可能な経済社会と社会保障制度を構築することが必要とされている。中でも「子育て・若者世代」への支援は重要だ。

 

中間整理では全世代型社会保障の構築に向けての総論的な課題として「社会保障の担い手を確保するとともに、男女が希望どおり働ける社会をつくる『未来への投資』として『子育て・若者世代』への支援や『社会経済の変化に即応した社会保障制度』の構築が重要」などと指摘。

今後の取り組みの方向性としては「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という構造を見直し、能力に応じて皆が支え合い、人生のステージに応じて必要な保障を確保することが基本」としたほか、短期的、中長期的な課題への取り組みなどの「時間軸」のほか、「『地域軸』も意識」すると指摘している。

 

その上で「男女が希望どおり働ける社会づくり・子育て支援」「勤労者皆保険の実現・女性就労の制約となっている制度の見直し」「家庭における介護の負担軽減」「『地域共生社会』づくり」「医療・介護・福祉サービス」などの分野ごとに、今後の取り組みの方向性を示している。

 

例えば、「勤労者皆保険の実現・女性就労の制約となっている制度の見直し」では「被用者保険の適用拡大を着実に実施。さらに、企業規模要件の撤廃も含めた見直しや非適用業種の見直し等を検討」と指摘。

フリーランスなどについては「被用者性等をどう捉えるかを検討。その上で、より幅広い社会保険の適用の在り方について総合的に検討」としている。

また、「女性就労の制約となっていると指摘されている社会保障や税制、企業の諸手当などについて働き方に中立的なものにしていく」と打ちだしている。

 

 

岸田首相は全世代型社会保障構築本部会合で「持続可能な経済及び社会保障制度を将来世代に伝えていくためには、社会保障の担い手を確保するとともに、男女が希望どおり働ける社会をつくる未来への投資が重要。このため、子育て・若者世代の所得引上げの取組の一環として、仕事か育児かの二者択一を迫られることなく、生活やキャリア形成に不安を抱かずに、男女ともに仕事と子育てを両立できる環境整備を進める」などと強調した。

 

首相はさらに「政府として足元の課題からスピード感を持って取り組んでいく」と述べており、今後の日本社会を安心して暮らせる社会として再構築するための意欲を示している。

 

(terracePRESS編集部)

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