情けない野党の立ち回り

あまりメディアでは大きく報じられていないが、国民民主党だった藤田幸久参院議員(茨城県選挙区)が立憲民主党に入党した。これで参議院では、立憲民主が28人となり、国民民主の27人を上回って野党第1会派となった。

 

立憲民主と国民民主は、政党レベルでは立憲が社民との参院会派を作ったり、国民が自由との合流を模索したりと、野党というコップの中で争いを続けている。

 

藤田氏を巡っては、藤田氏の地元、茨城県選挙区で立憲民主党が候補者擁立で動いており、それをさとった藤田氏が一方的に脱・国民民主を図り、立憲民主にすり寄ったという構図だ。結局、国民民主は藤田氏を除名し、立憲民主が入党を認めたわけだ。

 

藤田氏は今回の移籍について「立憲民主党と国民民主党との競合を避け、国民の声の受け皿となる大きな塊をつくるために、茨城選挙区における両党の候補者の共倒れによる自民党2議席独占を防ぎ、野党の1議席を守る」と説明しているが、よほど野党統一の候補者になりたかったのだろう。

 

しかし、立憲民主が、この〝押しかけ候補〟に公認を出すかどうかは明らかになっていない。藤田氏は「現職として実績を持ち、幅広い県民の声を受け止めることができる」と述べており、立憲の公認となることに期待を寄せている。

 

藤田氏はさらに「小さくなった野党が、分裂を繰り返して政党名を変え、継続的な支援者を失ったという現状に、私自身責任を痛感している。それを変えるには、まず私自身が私心を捨てて変わらなければならない」と述べているが、今回の移籍は藤田氏の言う「私心」という以外、何物でもないのだ。

 

どうも立憲民主にしても、国民民主にしても、行うことは有権者不在だ。政策などそっちのけで野党共闘を目指しているのもその一つだ。

参院とはいえ、選挙で仮に統一候補を立てるのであれば、有権者には野党が統一した政策を示さなければならない。それを欠いたままでは、有権者が選びようもない。

 

しかし、そんなことは後回しで、候補者の統一を図るというのであれば、あまりにも有権者を馬鹿にした話だ。

 

国民民主と自由党との合流もそうだ。原発政策で大きな隔たりのあるまま、合流にむけた話だけを進め、結論が出ないなど混迷を深めている。

 

国会では実社会が抱える課題に即した議論などはせずに、なんとか政府に汚点を残そうと躍起になり、国会外では選挙目当ての数合わせに奔走する野党は、国民から見放されるだろう。

 

(terracePRESS編集部)