桜田発言を批判する知的レベルの低さ

桜田・前オリンピック・パラリンピック担当相が、自民党議員のパーティーでのあいさつで「結婚しなくて良いという女の人が増えている。お子さん、お孫さんには子供を最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」などと発言したことが大きな批判を呼んでいる。

立憲民主党の蓮舫参院幹事長「最低な発言だ。失言というレベルではない。国会議員として恥だと思う」と批判したし、国民民主党の原口国対委員長「人権に対する感覚の欠如であり、人間の尊厳を保障する私たち国会議員の務めが全くわかってない」と指摘している。

 

しかし、桜田氏の発言は、そこまで批判されるべきことなのか。確かに、世の中には子供を産みたくても産めない人もいる。配慮を欠いた発言と言われれば、その側面もあったことも否定できない。しかし、一般の人が「ひどい発言」と怒るのならまだしも、桜田発言を批判する議員やメディアは、少子化の恐ろしさを理解した上で発言しているのだろうか。

 

国立社会保障・人口問題研究所の2017年推計によれば、中位推計に基づけば日本の人口は2040年の1億1,092万人を経て、2053年には1億人を割って9,924万人、2065年には8,808万人になるとされている。

そして、これはただ人口が減るだけという問題ではもちろんない。生産年齢人口の扶養負担の程度を大まかに表すための指標として従属人口指数があるが、2015年現在の 43.8(働き手2.3人で高齢者1人を扶養)から2023年に50.3(同2人で1人を扶養)へ上昇し、2065年には74.6(同1.3 人で1人を扶養)となることが予測されている。このまま推移すれば、高齢者を支えるために働き手の負担がどんどん増すのだ。

 

桜田発言を批判する蓮舫氏、原口氏は「自然に任せて、働き手の税負担を増せばよい」と思っているのかもしれないが、そのような社会にしないために、まさに今、さまざまな対策を講じなければならない。

 

それには総合的な対策が不可欠となる。幼稚園や保育園の無償化はもちろんそうだし、認定こども園、保育園、幼稚園の整備や保育士などの確保による待機児童の解消も必要だろう。男女の働き方改革の推進、マタハラの防止、結婚支援など、さまざまな観点からの対策が必要となるのだ。

そして、その上で必要となるのが、3人が妥当かどうかは分からないが、桜田氏の言うように「子供を産んでください」ということであるはずだ。そこは避けて通れないはずだ。

 

蓮舫氏もメディアも、あえてこうしたことに口をつぐみ、ただ批判したいがためだけに桜田発言を取り上げているのだ。恐ろしく低い知的レベルなのだ。

 

(terracePRESS編集部)