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2019.06.24

参院選に向けた野党の宣伝となる映画「新聞記者」

東京新聞の望月衣塑子記者と言えば、官房長官会見で、質問というより、自説をとうとうと述べるなどの〝ふるまい〟が問題視され、首相官邸の報道室長が、官邸を取材する記者が所属する「内閣記者会」に、質問について「事実誤認がある」などと指摘する文書を示したことで知られる。

 

この文書の直接の契機となった質問は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に関するもので、望月記者は「埋め立ての現場では、いま赤土が広がっている」と自説を述べたものだ。報道室の文書は、区域外への汚濁防止措置をとっているとして「赤土による汚濁が広がっているかのような表現は適切ではない」としている。

 

望月記者は何度も事実誤認に基づいた質問をしているが、官房長官会見はインターネットで見ることもでき、望月記者は事実上、記者会見を通じて自説を世間に訴えていることになる。

 

こうしたやり方は、テレビなどで国会中継がある時の野党議員の質問の手口にも似通っている。長々と政府批判をしたり、自説を展開したりしてなかなか質問に移らない議員がいるが、これは国会を審議の場ではなく、テレビを通じた自説のアピールの場に使おうというものだ。望月記者の手法は、まさに野党議員と同じだ。

 

さて、この望月記者が書いた「新聞記者」と同名の映画が6月28日に封切られるという。望月記者をモデルにした「東都新聞の吉岡記者」を演じるのは韓国の若手女優シム・ウギョン。

 

映画は、大学の新設計画をめぐり極秘の情報を書き込んだファックスが東都新聞に届くことから始まり、吉岡記者が潜行取材を進めていくと、官邸ぐるみのスキャンダルだったことが判明。しかも内閣情報調査室の〝工作〟が浮上する。関わった人物が自殺する場面も出てくるなど、森友学園と加計学園で取りざたされたことなどを彷彿とさせるストーリーとなっている。

 

映画で衝撃的なのは、主人公の吉岡記者がパソコン画面を見ているシーンで、画面上に望月記者が登場し、文科省元次官の前川喜平氏、朝日新聞の南彰・新聞労連委員長と鼎談し、首相官邸などの批判が次々と飛び出すところだ。

 

封切りは参院選の約1か月前だ。つまり、この映画は望月記者をモデルにした点もさることながら、実質的には政権批判の映画であり、野党が参院選に向けて利用するための映画になるということだ。

事実、6月16日付けの赤旗日曜版の「ひと」の欄では映画でキーパーソンとなる官僚・神崎を演じる俳優の高橋和也氏を取り上げている。

 

映画では「官邸ぐるみのスキャンダル」が描かれているが、改めて指摘するまでもないが、森友学園と加計学園問題では、財務省などの官僚側に問題があったにせよ、首相官邸の違法な関与は明確に否定されている。

 

(terracePRESS編集部)

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