「みじんも変わらない」対韓問題
日韓関係は依然として、韓国の理解しがたい数々の行動により、一向に解決する糸口さえ見えない。当然のことながら日韓関係への対処は「第4次安倍第2次改造内閣」の大きな課題となるわけだが、安倍首相が記者会見で「新しい体制の下でもみじんも変わるものではない」と述べたように、外相が変わった新しい内閣でも日本の対応は揺るがない。
河野防衛相は、改造直前、外務大臣としては最後の記者会見で「昨年の夏ぐらいまでは、私と韓国側の康京和外交部長官と、日韓を未来志向で新しいステージに押し上げようということでお互い有識者会議、タスクフォースを立ち上げて、いろいろ議論をし、本当にいい提案をいただいて、さぁこれからそれを実施に移していこう、特に昨年は小渕・金大中パートナーシップ宣言20周年ということあったので、本当に節目のいいタイミングで、康京和長官とはお互い信頼して意思疎通もスムーズにできる仲でありましたし、同じ方向を向いて日韓新時代を作っていこうという意気込みに満ちあふれていた中での大法院判決で、そうした動きが全て止まってしまったというのは非常に残念だった」と述べている。
外相だった河野氏としては、日韓請求権協定への一方的な違反行為など、韓国側による国家間の信頼を損なう行為の連鎖は、残念でならなかったのだろう。
そうした信頼を損ねる行為に対しては、当然のことながら毅然とした対応が不可欠だ。
国民の多くがそのような政府の対応を支持しているし、政府もその国民の期待通りの対応を続ける方針だ。
安倍首相は改造後の記者会見で「日韓関係についてだが、韓国側から日韓請求権協定への一方的な違反行為など、国家間の信頼を損なう行為が残念ながら相次いでいる。政府としては、国際法に基づいて韓国側の適切な対応を求めている。その方針は一貫したもので、新しい体制の下でもみじんも変わるものではない。これまでどおり、韓国にはまずは国と国との約束を守っていただきたいと考えている」と強調している。
茂木外相も任命後の記者会見などで「韓国側に対して、国際法違反の状態を一刻も早く是正すること、引き続き、強く求めていく」と述べており、日本としては、あくまでも国際法違反の状態を是正することを要求する一方で、外交当局の意思疎通は図っていくという方針は揺らいでいない。
また、日韓に横たわる輸出管理の問題についても、菅原経産相が「軍事転用の可能性がある貨物や技術の貿易を適切に管理するという基本的な考え方があり、それは各国もそのように今までやってきたものというふうに認識している。そして、日本としては韓国に対して、引き続き粛々と実施をしていく方針で、そのことによって日韓関係に影響を与えるということは、こちらとしては意図していない。ましてや、縷々言われるような対抗措置では全くないというふうに考えている」と述べた上で、「日韓関係は、旧朝鮮半島出身労働者問題を始めとして、文在寅政権における今の韓国側からの否定的な動きが相次いでいる状況の中で、非常に厳しい状況が続いている。重ねてこの旧朝鮮半島出身労働者問題への対応については、日本政府としては、引き続き韓国側に適切な対応を強く求めていきたい。この考え方に変わりはないというふうに考えている」と指摘している。
日本が国家間の信頼、国際法を重視する国であるからこそ、政府の日韓関係への方針は揺るぎがないものとなる。それが日本の国益を守ることになる。
(TerracePRESS編集部)