新聞の読者は内閣支持率が低い理由は、世論調査の設問さえ捻じ曲げる新聞だから?

朝日新聞におもしろい世論調査結果が掲載された。同社が7月14、15両日に実施した調査で、政治や社会の出来事を知る際、どんなメディアを一番参考にするかを尋ねたところ、「ツイッターやフェイスブックなどのSNS」「インターネットのニュースサイト」と答えた層は、内閣支持率が高い傾向が見られたという。

「テレビ」と答えた層の支持率は全体の支持率とほぼ同じで、「新聞」と答えた層は支持率が低かったという。

「新聞と答えた層は支持率が低かった」というのは、新聞を読むと、内閣を支持したくなくなるということだろう。要するに、新聞には政府批判の情報が多く、それに接しているうちに内閣を支持したくなくなるということだ。

 

新聞の政府批判がまっとうならそれでもいいのだが、事実を捻じ曲げたり、恣意的な報道をしたりする結果、新聞読者の内閣支持率が低調になるというのなら問題だ。

 

例えば、朝日新聞の16日朝刊に掲載された世論調査結果もその一つだ。記事では「(朝日新聞の)全国世論調査(電話)で、政府・与党が成立を目指す、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を今国会で成立させるべきか尋ねたところ、『その必要はない』が76%で、前回調査(6月16、17日)の73%よりやや増えた。『今の国会で成立させるべきだ』は17%(前回17%)にとどまった」と伝えている。

 

この記事は典型的な恣意的な記事であり、報道だ。記事では「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案を今国会で成立させるべきか尋ねたところ」としているが、実は調査では「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案」などという聞き方はしていない。

 

世論調査の設問をみると「ところで、政府は、ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案の成立を今の国会で目指しています。この法案が成立すると、カジノが実際に国内でできるようになります。あなたは、この法案を今の国会で成立させるべきだと思いますか。その必要はないと思いますか」と聞いているのだ。

 

確かに、政府が、ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案の成立を今国会で目指している、という表現は間違いではない。間違いではないが、正確ともいえない。「ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案」という聞き方は、少なくとも記事中にあるような「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案」と異なり、何らかの意図を持った聞き方というほかはない。

 

設問中の「この法案が成立すると、カジノが実際に国内でできるようになります」という説明も間違いとは言えないが、これも何らかの恣意性をもって、一定の方向に誘導しよう思惑が透けて見える説明としか思えない。

 

もし設問の中で、この法案について「国際競争力の高い滞在型観光施設の実現を目指し、国際会議場、ホテル、エンターテイメント施設、レストラン、ショッピングモール、カジノなどを一体とし、カジノの収益で採算性を担保するIR(統合型リゾート)整備法案」と正しく説明すれば、回答結果も異なってくるに違いない。

だからこそ、朝日新聞は「ギャンブルができるカジノの入場料などを定めた法案」などとIR整備法案の一部をつまみ食い、矮小化する設問にしたのだろう。

 

 

前述したように、政治や社会の出来事を新聞で知る人々は内閣支持率が低いという調査結果が事実であるにしても、この例のように、新聞が政府批判を展開するため事実を捻じ曲げた報道を行っているからに他ならない。