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2020.03.17

はびこるフェイク、誤解…

新型コロナウイルス感染症はWHO(世界保健機関)が「パンデミック(世界的大流行)」と表現する事態となっている。日本では、政府の専門家会議が最新の見解で「日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえているのではないか」との見方を示している通り、爆発的な流行は回避できている。それも政府の対策や国民、企業の協力があってこその結果だ。

 

政府は153億円の緊急対応策第1弾に加え、先ごろ、緊急対応策第2弾として4,308億円の財政措置を行うことを発表している。同時に、企業などの資金繰り対策に万全を期すとし、日本政策金融公庫などに総額1.6兆円規模の金融措置を講ずるとしている。

 

この第2弾では、介護施設や障害者施設、保育所などの消毒液購入など感染拡大防止に必要な費用の補助や、総合的なマスク対策、PCR検査体制の強化、地域での医療提供体制の整備支援、学校給食休止への対応―などが盛り込まれている。

事業活動を縮小した企業などへの支援も盛り込まれているが、あくまでも当面の新型コロナウイルス対策だ。

 

だから、急激に落ち込んでいる経済対策ではない。経済対策としては、政府は今後策定し、経済の下支えをする方針なのだ。

 

しかし、中には緊急対応策を「経済対策」と勝手に位置づけ、批判する言説もある。

「一方で残念ながら、その後に安倍総理から発表された緊急経済対策の第二弾は、極めて不十分なものに留まりました。4,300億円…。」これは参議院議員の音喜多俊氏のブログだ。

 

先日公表された第2弾は、あくまでも新型コロナウイルス対策であり、経済対策ではない。国会議員が、それを分かっていないのか、あえて曲解しているのかしらないが、こうした誤った情報が国民に誤解の輪を広げていくのだ。

 

政府は近く、家計支援も含めた数十兆円規模の経済対策を策定する。緊急性を要する新型コロナ対策は、当面の財政措置を講じ、第1弾、第2弾と矢継ぎ早に策定し、経済対策は景気の動向を見ながら、一定程度の時間をかけて策定する。政府はこうした方針で対応しているわけだが、誤った情報が流れれば、国民の混乱や戸惑いを招くだけだ。

 

(terracePRESS編集部)

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