薄っぺらなメディアが日本をダメにする
自民党の岸田新総裁誕生で、メディアはさまざまな記事を発信したが、朝日新聞などの大手一部メディアは結局、自民党を否定したいのだろう。しかし、各メディアの世論調査を見れば、自民党の支持率は40%前後、それに対して野党のトップである立憲民主党でさえ5%前後にしか過ぎない。メディアの好きなフレーズに「国民の声を聞くべき」があるが、メディアこそ国民の声を聞いていない。
朝日新聞は9月30日付け朝刊に「自民新総裁に岸田氏 国民の信を取り戻せるか」と題した社説を掲載した。社説は岸田新総裁について「7年8カ月に及んだ安倍長期政権と、1年で行き詰まった菅政権の『負の遺産』にけじめをつけ、国民の信を取り戻せるか、その覚悟と実行力が厳しく問われる」などと強調した。
しかし、ちょっと待って欲しい。朝日新聞は、安倍政権、菅政権の「負の遺産」と言うが、それは一体何なのか。確かに、新型コロナウイルス感染症をめぐっては、対応などが遅れたり、迷走したりしたことはあったかもしれない。しかし、新型コロナは当初、実態が未知の感染症であり、ある程度の混乱は容認すべきだったし、日本の死亡者が他の先進国よりも格段に少ないことをみれば、政府のコロナ対応はそれほど批判されるべきものではなかった。
ワクチンにしても、1日100万回を目指した菅首相のリーダーシップで急速に普及し、新規感染者の減少につながっている。
では朝日新聞は、アベノミクスを「負の遺産」としているのだろうか? アベノミクスは、長期の景気拡大期を達成し、失業率を減少させ、新規就業者を格段に増やしたし、企業の倒産件数も減少させた。もちろん、デフレからの完全な脱却はできていないが、デフレ状況ではなくなったことは事実だ。決して「負の遺産」と呼ぶべきものではない。
朝日新聞が指摘している「負の遺産」とは何か。社説にはそこを明示していないという決定的な欠陥があるのだが、社説を通してみると、例えば「森友問題」や「参院選広島選挙区での買収事件」、そして岸田氏が総裁選中に「党改革」を掲げたことから、
安倍、菅両政権を通じた〝政高党低〟の問題なのだろうか。
しかし〝政高党低〟がいいのか、〝政低党高〟がいいのかは、善悪の問題ではない。その時代状況に合わせて、どのように政府与党が政策を実行して行くことが適切なのかの問題だ。これも決して「負の遺産」などと呼べる物ではないのだ。
NHKが9月に実施した世論調査では、自民党の総裁選でどんな政策についての議論を最も期待するか聞いているが、「新型コロナ対策」が44%、「経済・財政政策」が33%、「外交・安保政策」が8%などとなっていた。「森友学園問題」や「参院選広島選挙区事件」などより「新型コロナ対策」や「経済・財政政策」こそ、次期首相に求められるテーマなのだ。
社説は「(安倍・菅両氏は)野党や政権に批判的な人たちを敵視し、分断もいとわない。専門知を軽視した、独善的な意思決定も少なくなかった」と指摘しているが、ではこれまでなぜ安倍政権時代の選挙で自民党が勝利してきたのか。
「野党や政権に批判的な人たちを敵視し」というが、朝日新聞をはじめとした一部メディアや野党こそが政府与党を一方的に批判するだけで、建設的な議論ができないのだ。
(terracePRESS編集部)