いじめ、わいせつ教師対策も政治の責任
学校でのいじめや、教師のわいせつ事件が全国で相次いでいるが、こうした事件を未然に防ぐことも政治の責任でもある。
わいせつ事件でいえば、群馬県で発生した中学校の教師による担任女子生徒への拉致・監禁事件は、社会に衝撃を与えた事件だ。
逮捕された教師は「わいせつ目的でやった」と供述しており、スタンガンを使って生徒を自宅から無理やり連れさったとみられており、尋常ではない行動だ。計画的な犯行だったのだろう。
また、熊本県でも先ごろ、県立高校の教師が、10代の少女にみだらな行為をしたとして、県の少年保護育成条例違反の疑いで逮捕されている。
こうした事件はあってはならないことだし、児童生徒の親なら決して起こっては欲しくない事件だ。
わいせつ行為をした教師は原則として懲戒処分となり、免許状が失効するが、こうした教師が他の都道府県で過去の違反や免許状の失効を隠して再び教壇に立ち、同様の行為をする恐れもないとはいえない。
それを防ぐため自民党は政策集で「わいせつ教師などを排除するための教員免許管理システムの機能強化」を打ち出している。全国の都道府県教育委員会をつなぐ教員免許管理システムの機能を強化することで、懲戒免職などによる免許状の失効の履歴も含めた免許情報の全国一元的管理や、採用時に教師が所持する免許状の有効性や失効などの関する情報を確認しやすくするという。
また、いじめについては、いじめは背景にあると疑われる痛ましい自殺が後を絶たないため、「いじめ防止対策推進法」に基づく総合的ないじめ対策が全国で確実に実施されているか点検し、国、地方自治体、学校が有機的に連携しながら、組織的にいじめ対策が推進できるような方策を講じるほか、緊急時にいじめ・自殺など対策の専門家を派遣するなど国の体制を整備するという。
前途有為な児童や生徒の未来を奪ういじめやわいせつ教師は、一刻も早く対策を立てることが政治の責任だ。児童生徒の親は、そう思っているだろう。そして、その思いに応えるのが政治なのだ。
(terracePRESS編集部)