辺野古移設反対に巣くう人々

米軍普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古にある米軍キャンプ・シュワブへの移設をめぐって、翁長雄志知事が辺野古海域での埋め立て承認を撤回する意向だという。沖縄県は8月17日に予定されている土砂投入前に承認を撤回する方針だが、知事選を前に、承認を撤回することによってあくまでも移設反対を貫く知事の姿勢を示すという効果を狙ったものだろう。

 

移設をめぐっては、翁長知事は2015年10月、仲井眞前知事の埋め立て承認に「瑕疵(かし)があった」として取り消したが、最高裁は16年12月、翁長氏の判断を「違法」と結論付けている。

この際の「取り消し」は、承認そのものを問題視したものだが、今回の「撤回」は承認後に生じた事情を理由に効力を失わせようというものだ。正式に撤回すれば、政府は工事をいったん中断するが、工事再開に向けて、撤回の効力を失わせる執行停止の申し立てや取り消し訴訟を提起することになる。

 

ところで、名護市辺野古にある米軍キャンプ・シュワブのゲート前には、移設反対を主張する人々の拠点が今もある。この人たちは、ゲート前で工事用のトラックに抗議活動をしたり、また、海上でも作業の妨害活動を繰り広げたりしている。

 

この反対派について分析しているのが、公安調査庁が毎年まとめている「内外情勢の回顧と展望」だ。

2017年12月22日に公表された最新版では、「共産党及び過激派は、基地移設反対派とともに、『県民大多数の反対の声を踏みにじり、法令上不可欠な知事の許可さえ得ない暴挙』(共産党)、『知事への申請は、必要ないと勝手に決め付け、無許可で護岸工事に踏み込んだ。完全な違法工事だ』(革労協解放派反主流派)などと批判し、辺野古現地で座込みなどの抗議行動を繰り返し実施した。特に、過激派は、一部の反対派とともに、移設予定地周辺に設定された立入禁止水域内に小型船舶などで侵入したり、移設作業関連車両などの前に立ち塞がったりして、作業の妨害行動を繰り返した」と指摘している

 

また過激派ごとの活動分析では、革マル派が「米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、基地移設反対派による米軍キャンプシュワブ・ゲート前での抗議行動(1~7月)や移設予定地周辺における海上抗議行動(2月、3月、7月)に活動家が参加」、革労協解放派主流派については「米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、基地移設反対派による集会や海上抗議行動に活動家が継続的に参加」、革労協解放派反主流派が「活動家が、米軍普天間基地の辺野古移設をめぐり、基地移設反対派による集会に参加した」などと分析している。

 

辺野古移設には、こうした共産党や過激派の〝プロ活動家〟が介在していることは紛れもない事実だ。もちろん、沖縄が被った悲惨な歴史を背景に、純粋に反対している市民や県民もいるだろう。それは当然だ。

 

しかし、反対運動をこうしたプロ活動家が扇動している要素が強いことは否定できない。そして、その共産党や過激派の主張が、翁長知事の政策に浸透している恐れも否定できない。

 

最近になって「オール沖縄」の勢いが衰退していることも、こうした事実と無縁ではない。「オール沖縄」が名実ともに「オール」となっているのではなく、共産党はじめ一部の過激な意見に引きずられていることを覆い隠せなくなっているのだ。