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2020.07.08

具体策を示さず批判だけのメディア

新型コロナウイルス感染症の最大の拡大防止策は、1人1人の行動の変化だ。それにより新しい生活様式の実効性を高めることが、感染拡大防止につながる。

ところが、どうもそう考えていないメディアもあるようだ。

 

新型コロナはこのところ、再び感染拡大の様相となっている。医療態勢が直ちに逼迫する状況ではないことから、政府は「直ちに再び緊急事態宣言を発出する状況に該当すると考えていない」(菅義偉官房長官)としているが、緊急事態宣言が発布されていない状況のなかで、国民の中には気の緩みもあるかもしれない。

 

そうした中、西村経済再生担当相が2日の記者会見で、「しっかりと感染防止策を講じて経済活動との両立を図っていく。これができないなら、もう経済活動できません」「もう誰も、ああいう緊急事態宣言とか、やりたくないんですよ。みんなで休業もやりたくないでしょ」などと発言した。

 

この発言についてネットでは「逆切れ」などとの批判も散見されるが、西村氏のこの発言は至極当然のことを言ったまでだろう。

緊急事態宣言を解除し、政府や自治体による法的な自粛要請がなくなった段階では、国民や事業者の自主的な対策を進めるしかない。それが新型コロナウイルスが存在し、ワクチンもない段階での新しい社会のあり方だ。

西村氏の指摘通り、感染防止策と経済活動の両立を図っていかなければならず、それをするのは国民だ。対策というと政府や自治体がやるものとの誤解があるのかもしれないが、いまや対策を実行する主体は政府ではなく1人1人の国民なのだ。

西村氏は、その思いを伝えたくて〝それができなければ、また緊急事態宣言になってしまう。だれも宣言なんかやりたくないでしょ?〟 ということを少し強い口調で話したに過ぎないのだ。

 

朝日新聞は4日付け朝刊に「コロナ再拡大 戦略不在が広げる不安」との社説を掲載している。社説は、新たな休業要請に慎重な小池都知事を批判。「透けて見えるのは、再開したばかりの経済活動をとにかく維持したいという思いだ。政府も同様で、『もう誰も、緊急事態宣言とかやりたくないですよ』(西村康稔担当相)と言いながら、ではどうやって感染防止の要請と両立させていくのか、具体策を提示できないでいる」などと批判している。

 

緊急事態宣言を再び発出するような状況を回避するためには、国民それぞれが努力するしかないのだ。それが現段階の具体策と言えるだろう。国民に新しい生活様式、事業者に対策を徹底するよう呼びかけるのがメディアの務めでもあるはずだ。

「具体策を提示できないでいる」と批判するのは簡単だが、それならば朝日新聞が具体策を提示すべきだろう。国民に呼びかけもしない、具体策も提示しない。自身を局外に置く無責任なメディアの存在意義はどこにあるのか。

 

(terracePRESS編集部)

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