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2021.04.02

持続的発展支援する新過疎法

過疎地域の衰退が懸念される中、過疎地域の持続的発展を支援する「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」(新過疎法)が成立、4月1日から施行された。新過疎法は自民党が中心となって超党派で取りまとめ、全会一致で成立した。今後、人材確保などの支援を推進する。

 

過疎対策法は1970年度から79年度を対象とした「過疎地域対策緊急措置法」からスタートし、今回の新過疎法で5本目の法律となり、いずれも議員立法で、全会一致で成立している。5本の法律とはいえ、事実上の延長の繰り返しとなっている。

 

今回の新過疎法は、新たな理念として「過疎地域の持続的発展」を掲げている。3月31日に期限切れとなった「過疎地域自立促進特別措置法」(旧過疎法)の第1条は「(略)これらの地域の自立促進を図り、もって住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与することを目的とする」としていた。

 

これに対し新過疎法の第1条では「(略)これらの地域の持続的発展を支援し、もって人材の確保及び育成、雇用機会の拡充、住民福祉の向上、地域格差の是正並びに美しく風格ある国土の形成に寄与することを目的とする」とし、持続的発展を支援するため、人材の確保や育成などを促進することを目指したものとなっている。

 

具体的には、移住や定住、地域間交流の促進、地域社会の担い手となる人材の育成などを図ることで、地域で多様な人材を確保することを目指す。

また、企業の立地の促進や産業基盤の整備、農林漁業経営の近代化、情報通信産業の振興、中小企業の育成や起業の促進、観光の開発などで産業を振興し、安定的な雇用機会を拡充する。

 

さらに、デジタル社会の到来に合わせ、通信施設の整備や情報通信技術の活用などを図ることで、情報化の促進も目指す。

新過疎法では、人口減少率の算定基準年などが見直され、これまでの対象地域から外れた市町村が45あったが、新たに48市町村が対象となり、全体の対象は820市町村となった。

ただし、対象外となった地域には6年間の経過措置が設けられ、中でも財政力が弱い市町村は7年間の経過措置が認められる。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大で大都市の過密リスクが懸念され、東京一極集中の是正と地方分散がこれまでになく求められる時代になっている。対象地域にはこれまでと同様、財政支援としての過疎債の発行や公共事業の補助率かさ上げが行われる。

 

過疎対策がスタートして50年が経過したが、過疎対策は〝古くて新しい問題〟であり続けている。過疎対策の立法措置はもちろん不可欠だが、過疎地を活性化させるには何らかのパラダイムシフトが必要となっているのかもしれない。

 

(terracePRESS編集部)

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