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未来志向の対韓関係構築する政府の決意

旧朝鮮半島出身労働者、いわゆる元徴用工らが日本企業に損害賠償を求めた訴訟で、敗訴が確定した三菱重工業の債権(商品代金)について、韓国の裁判所が先ごろ、債権の差し押さえを決定、裁判所の取り立て命令も下した。この問題に加え、慰安婦、日本の輸出規制など悪化している日韓関係を真の未来志向にするためには、日本政府が断固とした姿勢を崩さないことが重要だ。

 

今回の裁判所の決定は、韓国企業「LSエムトロン」が三菱重工業に支払うべき商品代金約8000万円の差し押さえを命じたものだ。「LSエムトロン」側は、取引してきたのは三菱重工ではなく、グループ会社の「三菱重工エンジンシステム」だと主張し、裁判所に陳述書を提出する予定で、まだ差し押さえが実施されるかどうかは未確定部分があるが、重要なことは韓国の裁判所が日本企業の資産差し押さえの決定を下したという事実だ。

いずれにしても、このまま推移すれば、「LSエムトロン」になるかどうかは別として、三菱重工業の韓国国内の債権が差し押さえられる事態が現実のものとなるだろう。

 

加藤官房長官は、韓国の裁判所の差し押さえ命令が出た直後の記者会見で「仮に現金化に至れば、日韓関係にとって大変深刻な状況になる。韓国側が、日本が受け入れ可能な解決策を示すようさらに強く求める」などと述べている。

 

そもそもこの元徴用工らの請求権問題は、1965年の日韓請求権協定で「解決済み」となっているものだ。日韓請求権協定は、日韓両国は企業、個人を含めて相手国への請求権を認めておらず、それにより「完全かつ最終的な解決」としている。

「完全」であるからこそ当然、元徴用工らに対する賠償請求権も協定の適用対象に含まれている。その上で当時、日本政府は韓国政府に対し、無償3億ドル、有償2億ドルの計5億ドルの資金供与を実施した。これは当時の韓国の国家予算の約1.6倍相当となり、その資金は韓国国民への賠償にも使われるはずだった。

 

こうした事実があるため、日本政府が「韓国大法院(最高裁)の判決や関連する司法手続きは明確な国際法違反だ」としているのは合法的で合理的だ。

日韓間では完全に解決しているのだから、元徴用工に請求権があるか否かを含めて、すべて韓国国内の問題で、韓国政府が解決すべき問題だ。

 

国際関係はもちろん政治で、場合によれば政治的な配慮も必要だし、国際関係を円滑に進めるためには妥協することも必要だ。しかし、それはケースバイケースだ。

 

韓国のように〝反日〟を国内政治に利用している国と未来志向の関係を構築するためには、まずは事実に基づいた相互理解が不可欠となる。

 

元徴用工問題も慰安婦問題もボールは韓国側にある。まずは国際法違反状態を是正し、日本が受け入れられる解決策を韓国側が示すまで日本は現在の姿勢を貫き、最終的な解決をする。それによって初めて新しい日韓関係を築けることになる。

 

(terracePRESS編集部)

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