立憲・共産の共闘批判は当然だ
衆院選をめぐって、立憲民主党と共産党の共闘が注目を集めている。なにしろ民主主義さえ否定する共産党だ。共闘した立憲民主党は、そうした共産党の政策さえ容認したということだろう。もちろん、立憲民主党は共産党との共闘で選挙を有利に運びたいという思惑があるのだろうが、そのためには民主主義という重要な価値さえ目をつぶるのだろう。
先ごろ、朝日新聞系の「AERA dot.」が、「自民党が共産党をターゲットにした『ネガティブキャンペーン』を激化させている」などと、自民党が共産党への批判を強めていることを批判した記事を配信し、YAHOO! ニュースも掲載した。
記事では岸田首相が選挙前の討論会で「共産党の皆さんは自衛隊、これは違憲であると主張している。日米安全保障条約についても、廃棄と主張されている」と発言したり、
公明党の山口代表が演説で「将来は自衛隊を廃止だ、あなた方はいりませんと言いながら、いざというときは命がけでやって下さい。こんな失礼な矛盾した話はないじゃないですか」と訴えたりしていることを紹介。
これに対し、共産党の小池書記局長が会見で「全くのデマ発言で、撤回を求める」と反論していることを強調している。
しかし、これはデマでも何でもない。共産党が「将来は自衛隊を廃止」することを目論んでいるのは事実だ。共産党の綱領には「安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」と明記しているのだ。
さらに日米安保については政権公約にも「日本共産党は、国民多数の合意で、対米従属の根本にある日米安保条約を廃棄し、その代わりに対等・平等の立場で日米友好条約を締結し、本当の独立国といえる日本をつくることを、日本改革の根本にすえている政党です」と盛り込んでいる。
その一方で、どのように日本の安全を守るかという点については「外交」の一言しかないのだ。現実の国際社会の中で、日本国民の生命・財産、そして領土・領海・領空を守るということはまったく考えていないに等しい。
それが現実であり、自民党や公明党が共産党批判を強めるのは当然だ。それを批判するメディアの方が何らかの意図を持っていると勘繰りたくなる。
この「AERA dot.」の記事ではあえて触れていないのだろうが、重要なことを忘れてはならない。
それは立憲民主党などを支持している連合でさえ、立憲民主党と共産党の共闘を批判していることだ。例えば芳野会長は22日の会見で立憲民主党と共産党の候補者一本化などに対し「非常に残念」「共産党の考え方は、連合としては到底受け入れられない」などと批判しているのだ。
連合でさえ立憲民主党と共産党の共闘を批判しているのだ。自民党が共産党批判をするのも当然だろう。立憲民主党が衆院選を有利に運ぶために反民主主義政党と手を組むというのであれば、それは絶対に阻止しなければならない。平和で安全な国を作るのは、国民自身の責任でもある。
(terracePRESS編集部)