小西洋之議員「サル」発言は〝議員資質ゼロ〟の証
立憲民主党の小西洋之参院議員の「サル」発言に対する批判が止まらない。小西議員と言えば、国会でクイズのような質問をすることから〝クイズ王〟と揶揄されているほか、これまでも問題発言などを繰り返している。今回の「サル」発言は、〝クイズ王〟というよりも、そもそも政治家としての資質がゼロであることを証明した形だ。
「サル」発言が飛び出したのは3月29日。参院憲法審査会の幹事懇談会後に記者団に、衆議院の憲法審査会が3月に入って毎週開催となっていることについて「参議院では、毎週開催はやらない。毎週開催は、憲法のことを考えないサルがやることだ。何も考えていない人たち、蛮族の行為で、野蛮だ」と述べたものだ。
この発言を産経新聞とフジテレビが報じると、ツイッターに「今後一切の取材を拒否する」「報道倫理に反して攻撃的な報道を行うのはおよそ言論報道機関とは言えない。元(総務省)放送政策課課長補佐にけんかを売るとはいい度胸だ」などと投稿した。
憲法改正に真っ向から反対する小西氏は、衆院憲法審査会が毎週開催されていることが許せなかったのだろう。
しかし、憲法を議論することは多くの国民も認めている。そもそも、国内外の状況は1946年の憲法制定当時とは様変わりしているのだ。国内社会も日本を取り巻く環境も大きく変わっている。その変化に憲法が合致しているか否かを議論するのが政治家の責務であり役割であるはずだが、小西議員はそんなことは微塵も思っていないのだ。
一方、そうした環境変化があったにせよ、保守しなければならないものがある。それが民主主義であり、その民主主義を支える報道の自由だ。小西議員は「憲法を守れ」とは口では言うが、報道の自由に圧力をかけ、封殺しようとしたわけだ。言行不一致とはこのことをいうのだろう。
小西議員は今回の「サル」発言だけでなく、これまでも問題発言を繰り返している。2015年3月20日の参議院予算委員会で、集団的自衛権の行使を容認した閣議決定について「日本の法秩序を根底から覆すクーデターだ」「憲法を何も分からない首相とそれを支える外務官僚を中心とした狂信的な官僚集団」と口汚く罵っている。
また、2015年6月9日の参院外交防衛委員会では「憲法違反のお先棒をかつぐというような官僚の皆さんは、絶対に許さない。政権を奪い返してから、必ず、皆さんを処分する」と恫喝。
2015年9月には「自衛隊員の母親の望みも虚しく、自衛隊員は他国の子供を殺傷する恐怖の使徒になるのである」とツイートし、猛批判を受けてその後削除している。2014年には自費出版した自著の購入代を政治資金から支出したことも明らかになっている。
憲法擁護を主張しながら、実は民主主義という普遍的原理さえも踏みにじり、さらに自分を批判する者には恫喝する、というのが小西議員の実像だ。政治観も歴史観など政治的資質を何も持ち合わせていない政治家だからこそ、「クイズ王」と呼ばれるような質問しかできないのだろう。
(terracePRESS編集部)