少子高齢化に向き合わない立憲、国民

91万8397人。これは、2018年に国内で生まれた日本人の子どもの数(出生数)だ。統計がある1899年以降で最も少なく、これまで最少だった前年を2万7668人も下回った。出生数から死亡数を引いた自然減は44万4085人で過去最大の減少幅となった。厚生労働省が7月7日に公表した2018年の人口動態統計。それは、日本が直面する隘路である少子化と人口減少が続いていることを明確に示している。

 

少子化・人口減の恐ろしさは、目に見えないことだ。病気に例えれば、急性疾患ではなく、慢性病に近く、徐々に体力を奪っていく。

最大の問題は、国民が安心して生活できる経済を維持できるかということだろう。働き手も消費者も減少していく中で、どのように日本経済を維持していくのか。誰もが漠然とした不安感を持ちながらも、まだ大きな影響が出ていないから、なかなか〝自分ゴト〟として考えられないのが実情ではないか。

 

参院選でも、少子・高齢化の進展への対応が争点になるべきだろう。今後とも社会を維持していくために、どのような政策を展開していくのか、そこが問われるべきだろう。

 

しかし、残念ながら少子高齢化への対応が課題であるとの明確な認識を持っているのは自民党だけといっても過言ではないようだ。

 

自民党は「AI、IoT、ビッグデータで少子高齢化・人口減少を強みに転換し、しなやかで強い経済をつくる」として、「強い経済で所得を増やす」とのスローガンを掲げている。

 

これに対して立憲民主党は「現在の日本は、人口減少と高齢化、価値観やライフスタイルの多様化、生活の不安定化などの大きな変化にさらされている」と、問題意識を提示しているのだが、公約の「1」に掲げているのが「個人消費の回復」だ。

確かに家計はGDPの6割程度を占める大きなセクターだが、個人消費を回復させれば、日本経済が自律的に今後も発展していくと考えるのは、政策としてあまりにも稚拙だ。

それで、少子・高齢化時代の社会を構築できると考えているとしたら、それはもはや政策とも呼べないレベルだ。

 

国民民主党にいたっては、公約に「少子高齢化」という言葉すら見当たらない。「児童手当の増額」「低所得の年金生活者に最低月5000円を支給」など「家計」を重視することが「新しい答え」だとのことらしいが、こちらはお笑いレベルでしかない。

 

国民が求めているのは、少子高齢化が進展しても、安心して暮らせる社会を作り出すことだ。それには答えずに、立憲民主党や、国民民主党のように「家計」を重視するというのは、ただの票目当てと考えざるを得ない。

 

子どもや若者が生き生きとして暮らせる社会を作るには、やはり強い経済を作り出し、それによって所得を増やすことが不可欠だ。

 

(terracePRESS編集部)