アベノミクスで「緩やかに回復」続く国内景気

政府が7月23日に発表した7月の月例経済報告は、景気全体の判断を「輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復している」とした。

前月は「輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している」だったから、生産の判断を上方修正した形だ。輸出については、中国経済の先行きが不透明なことなどから、「弱さが続いている」との判断を維持している。

 

景気については、1月の景気動向指数(コンポジット・インデックス=CI)の速報値で、景気の現状を示す一致指数が前月より2.7ポイント低い97.9となり、指数の過去7カ月の推移などが基準に達したことから、基調判断を昨年12月まで4カ月続いた「足踏み」から「下方への局面変化」へと、機械的にとはいえ切り替えたことから、野党や一部のメディアが一斉に景気の腰折れ懸念を強調し始めた。

 

しかし、それ以降も、急激に下降することはなく、7月5日に内閣府が発表した5月の景気動向指数の速報値では、3、4月に景気後退の可能性が高いことを表す「悪化」としていた基調判断を「下げ止まり」に上方修正している。これは、景気の現状を捉える一致指数が上昇したためだ。

 

これらの結果、政府は景気について「『緩やかに回復している』という景気の基調は続いている」(茂木経済財政担当相)という判断だ。

 

参院選では、立憲民主党など野党は消費税増税を強硬に反対していたが、反対する理由の一つとして景気の悪化を掲げていた。しかし、景気は緩やかに回復しているのが現実だ。そういう意味では、野党の反対論の根拠は薄弱だ。

 

もちろん、景気の先行きは確定的に見通せるものではないことも事実だ。世界経済の影響などで国内景気が悪化することもあり得るだろう。

 

今回の参院選で、消費税の増税について国民が理解を示した形となったが、安倍首相は、テレビ番組で税率アップを予定通りする考えを示す一方で、経済情勢が悪化するような場合については「しっかりと経済状況、世界経済を注視しながら、必要とあれば、躊躇することなく対応していきたい」と述べ、万全な対策をする考えを示している。

 

7月の月例経済報告で示している通り、景気は現在も緩やかな回復を続けている。幼児教育、保育の無償化、社会保障の充実などに利用するための消費税増税を予定通りに行い一方で、何かあれば機動的に対応する。これが「政治の安定」というものだろう。

 

(terracePRESS編集部)