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コロナに続き物価高も。再び知らされない日本の現状

国内物価が上昇している。新聞やテレビの報道をみると、まさに日本経済が沈没するかのように思わされるが、実際は日本の物価上昇は先進各国と比べて非常に抑制されている。新型コロナも、先進各国より日本は格段に少ない感染者数で推移したが、そうした事実はほとんど報じられなかった。「政府が無策」との情報ばかりが垂れ流される構図は、コロナも物価高も変わりがない。

 

物価の上昇はロシアによるウクライナ侵略によるエネルギーや小麦など各種資源の高騰により引き起こされている。また米国の利上げにより円安が急伸していることも一因にはなっている。

そうした状況を受けて食料品などが続々と値上げされているが、メディア報道をみていると、日本だけが物価高に直面しているかのような錯覚に陥る。そして、その錯覚が政府批判につながる。

 

しかし、岸田政権はこれまでさまざまな物価対策を実施しており、日本の物価高は先進各国より進んでいないのが実態だ。

「独立行政法人労働政策研究・研修機構」によると、今年6月の消費者物価指数(前年同月比)は、日本が2.4%だったのに対し、英国が9.4%、米国9.1%、カナダ8.1%、イタリア8.0%、ドイツ7.6%などとなっており、先進国中では日本が〝優等生〟であることが分かる。同じアジアでは韓国も6.0%と物価上昇に直面している。

 

こうした数字をみれば、日本の物価が比較的ゆるやかな上昇に収まっていることが分かるが、こうした中で岸田首相は追加の物価対策を取りまとめる考えを示している。

 

首相は4日、豪雨災害にあった新潟県の被災現場を訪問後の会見で「卵とか、牛肉、豚肉、こうしたものの価格高騰の影響をできるだけ軽減していく、こうした取組を進めていく。エネルギーについてもこれまで毎月3000億円を投入して、本来、リッター200円を超えていたガソリン価格を170円以下に抑制してきたが、引き続き燃料油の負担軽減、電力・ガスの安定価格などの対策、これは具体化していきたい」などと述べた上で、9日に物価・賃金・生活総合対策本部を開催して、物価対策の追加策を取りまとめる考えを明らかにした。

 

新型コロナにしても、今回の物価上昇にしても、日本のメディアは海外の状況をほとんど伝えず、日本だけがうまくいっていないかのような〝自虐報道〟を続けている。だから、あたかも日本政府だけが後手に回っているかのような空気を作り出している。

 

政治は国民生活の安定や、国民の安全が確保され、安心できる社会を構築するために存在する。

その国民生活の安定に向けた政府の対応などは評価対象にすらならず、最近では旧統一教会や安倍元首相の国葬ばかりがクローズアップされている。物価対策の実効性が問われるならまだしも、評価対象にすらしていないのだ。

 

日本のメディアがもう少しまともなメディアに成長しなければ、日本社会が今後良くなることすら難しくなるだろう。

 

(terracePRESS編集部)

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