「サル」発言の立憲・小西議員は政治家なのか

立憲民主党の小西洋之参院議員の「サル」発言に対する批判が止まらない。憲法改正に反対するという立場で、衆議院の憲法審査会が3月に毎週開催となっていたことが許せなかったのかもしれないが、憲法について議論することも認めないとは、およそ政治家として許されざることだ。
小西氏の「サル」発言が飛び出したのは3月29日。参院憲法審査会の幹事懇談会後に記者団に、衆議院の憲法審査会が3月に入って毎週開催となっていることについて「参議院では、毎週開催はやらない。毎週開催は、憲法のことを考えないサルがやることだ。何も考えていない人たち、蛮族の行為で、野蛮だ」と述べた。
この発言を産経新聞とフジテレビが報じると、ツイッターに「今後一切の取材を拒否する」「報道倫理に反して攻撃的な報道を行うのはおよそ言論報道機関とは言えない。元(総務省)放送政策課課長補佐にけんかを売るとはいい度胸だ」などと投稿した。これはまさに恫喝だ。
そもそも、小西氏の発言がオフレコで扱いという前提があったとしても、それを報じたからといって報道倫理には反しない。取材上のルールに触れることはあるかもしれないが、倫理違反ではない。
「サル」発言とは直接関係ないが、小西氏が先ごろ、総務省の内部通報者から入手したという総務省の文書は、倫理違反どころか国家公務員法などに反し、違法な手段により外部の小西議員に渡ったものだ。
その重大な点については口を閉ざし、自分の発言を報じたメディアを恫喝するとは、もはや子どもレベルの切れ方で冷静な判断ができない典型例だろう。
政治家は常に冷静でなくてはいけない。それにも関わらず民主主義の前提である報道の自由さえ抑圧したのだ。
憲法擁護を主張しながら、実は民主主義という普遍的原理さえも踏みにじり、さらに自分を批判する者には恫喝する、というのが小西議員の実像だ。政治観も歴史観など政治的資質を何も持ち合わせていない政治家なのだ。